肌や身体の調子を整えるためにエステを利用したにも関わらず、施術後にニキビが悪化したり身体がだるくなったりする場合があります。
「もしかして逆効果だったのでは?」と心配になるかもしれませんが、実際は好転反応である可能性があります。身体の調子が改善する過程で起こる症状であり、何もエステが身体に害を及ぼしているわけではありません。
本記事では好転反応の仕組みや具体的な症状について詳しく解説いたします。
エステ後に起こる好転反応とは?ニキビが悪化する?
好転反応とはエステの血流改善効果によって、老廃物や不純物が体外に排出されることで起こる症状です。
体内に蓄積された老廃物や不純物は血流を悪化させ、ニキビやむくみなどの原因となります。それが身体から無くなると、一時的に体内のバランスが崩れ、稀にニキビの悪化や吐き気、頭痛といった症状を引き起こす可能性があります。
あくまでも一時的な症状であるため、過度に気にする必要はありません。一方で、好転反応には科学的な根拠がないため、体に起こった不調が好転反応によるものか、施術の副作用によるものか判断するのは困難です。
もし、症状が長引くようであれば早めに医療機関を受診しましょう。
エステ後の好転反応によって起こる症状と対処法
好転反応によって起こる症状は様々です。
- ニキビ・肌荒れ
- 発熱・吐き気
- 頭痛・めまい
- 眠気・倦怠感
具体的な症状と対処法について詳しく解説します。
ニキビ・肌荒れ
好転反応が起こると体内の老廃物や毒素を排出しようとします。皮膚から老廃物や毒素を出そうとすると、ニキビや肌荒れのような症状が現れる場合があります。
他にも排便や排尿の量やにおい、色が変わる場合もあるため、エステ後は注意深く確認しておきましょう。体外から老廃物や毒素がなくなれば症状は落ち着くため、排出をスムーズにするには水分を多めに摂取することが大切です。
発熱・吐き気
老廃物の中には疲労物質も含まれています。それを外に出そうとすると、発熱や吐き気といった症状として現れる場合があります。倦怠感を引き起こす可能性もあるため、車の運転などをする場合は注意をしなければいけません。
ニキビや肌荒れと同様に、老廃物をすべて体外に排出できれば症状は落ち着きます。しっかりと水分を摂取して排出を促しましょう。
頭痛・めまい
好転反応によって血流が良くなると、脳にある血管が多くの血液を流すために広がります。広がった血管が脳を圧迫し、頭痛やめまいに繋がる可能性があるため注意しましょう。
好転反応による頭痛は一過性であるため、しばらく安静にしていれば落ち着きます。しかし、症状が長引く場合、好転反応以外の理由で頭痛やめまいが起こっているおそれがあるため、症状次第で医師に相談するようにしましょう。
眠気・倦怠感
エステ後は副交感神経が刺激され、リラックスしている状態になります。そのため、眠気や倦怠感を引き起こす可能性があります。
エステ直後ではなく、筋肉の緊張がほぐれる数日後に激しい眠気が起こる場合もあるため、仕事に影響が出てしまうかもしれません。
しかし、身体がリラックスしているのは決して悪い状態ではありません。しっかりと睡眠を取り、軽い運動をして身体を整えれば改善するでしょう。
エステ後に好転反応が起こった際の注意点
エステ後に好転反応が起こった際は、以下の2点に注意しなければいけません。
- 薬を服用する
- 身体を冷やす
具体的な内容について確認していきましょう。
薬を服用する
頭痛やめまいが起こった際に、市販の薬を服用して対処してしまう方がいます。しかし、一過性の症状に対して薬を服用してしまうと、逆に身体のバランスを崩す要因となってしまいます。
そのため、好転反応が起こった際に薬を服用するべきかは慎重に判断しましょう。あまりにも症状が酷く、改善が見られない場合は薬を服用する前に医師に相談するのがおすすめです。
身体を冷やす
好転反応は血流の改善によって、身体に蓄積された不要なものを排出して正常な状態に戻そうとしているからこそ起こります。この状態で身体を冷やしてしまうと血流が悪くなり、不要なものを排出する働きが弱くなってしまいます。
身体に蓄積された老廃物や毒素が体外に排出されなくなると、エステの効果が大きく下がってしまうため注意しましょう。エステ後は代謝が良くなり、熱を帯びているためつい身体を冷やそうとしがちです。なるべく身体を冷やさないように、エステ後の過ごし方についても気を配る必要があります。
エステ後の好転反応はどれくらい続く?
エステ後の好転反応は2~3日で改善していきます。それ以上続く場合は、好転反応ではなく別の問題によって症状が起こっている可能性が高いです。
症状だけでは好転反応かどうか見極められない場合もあります。そのため、症状が続く長さで判断するようにしましょう。症状が改善しない場合は好転反応と思い込まずに、医師に相談することも大切です。
好転反応以外の要因でニキビが悪化する場合もある
エステ後にニキビが悪化するのは必ずしも好転反応が原因とは限りません。好転反応以外に考えられる理由は以下の通りです。
- 化粧品に含まれている成分
- エステティシャンの施術ミス
- 施術時の肌の状態
化粧品に含まれている成分
エステ中はクリームやジェル、オイルなどの化粧品を使用します。その中に含まれている成分次第では、アレルギー反応が起こりニキビが悪化する可能性があります。
エステサロン側は事前にカウンセリングを行ってくれるため、アレルギー成分が含まれている化粧品を無理に使用されることはありません。しかし、アレルギーに気づいていない可能性もあります。
不安な方は事前にアレルギーの検査を行った上で、エステを受けるようにしましょう。
エステティシャンの施術ミス
ニキビがある状態の肌を刺激すると、悪化してしまう可能性があります。技術力の高いエステティシャンであれば、ニキビを刺激しないように施術を行ってくれるでしょう。
しかし、施術ミスによってニキビを刺激してしまう可能性もあるので、肌の調子が悪い方はエステを受けても良いか、事前にしっかりとカウンセリングを受けることを心掛けましょう。あまりにも症状が酷い場合は落ち着いてからエステを利用するというのも選択肢の1つです。
施術時の肌の状態
敏感肌やターンオーバーが乱れている状態だとニキビは悪化しやすいです。エステを受けた結果、ニキビが悪化したように思えても実際は関係がない場合もあります。
エステによって肌質を改善することは可能ですが、生活習慣が乱れていたり普段の肌ケアが間違っていたりすると、ニキビは悪化してしまいます。エステを受けるだけではなく、日常生活を見直すことがニキビの悪化を予防するためには必要といえるでしょう。
エステ後にニキビが悪化したらサロンに連絡しよう
エステ後にニキビが悪化した場合は、エステサロンに連絡することで返金を受けられる場合があります。しかし、その際はエステによってニキビが悪化したことが明らかでなければいけません。
そのため、エステ後にニキビが悪化した場合は、症状についてまとめておきましょう。エステが原因かどうかを判断する材料になります。
連絡をする際の手順
エステサロンよりも先に病院に連絡するのは避けてください。なぜなら、エステサロンが治療費を負担してくれる可能性があるからです。エステサロンは医療機関と提携しているケースも多く、紹介してくれる可能性もあります。
そのため、ニキビの悪化が気になった場合はまずはエステサロンに連絡を行いましょう。その後、必要に応じて診断書を受け取り、然るべき補償を受け取ってください。
エステサロンが補償に応じない場合は、一般社団法人日本エステティック振興協議会や国民生活センターに相談するのもおすすめです。
条件を満たせばクーリングオフも可能
クーリングオフ制度を活用して返金を求めることも可能です。契約をしてから8日間であれば無条件で解約可能であるため、必要に応じて利用するようにしましょう。
クーリングオフは法的な手続きであるため、どのような状態であろうと契約してから8日間であれば利用できます。しかし、その期間を超えてしまうと利用できないため、手続きは早めに行うようにしましょう。
エステ後に好転反応が起こったら正しく対処しよう
エステ後に好転反応によってニキビが悪化するのは、基本的に一過性の症状です。長くても2~3日で落ち着くため、過度に気にする必要はありません。
一方で、好転反応以外の要因でニキビが悪化している可能性もあります。そのため、症状を見極めて正しい対応を行なわなくてはいけません。