「美容師として独立したいけど、失敗しないか不安」
このように感じている方もいるのではないでしょうか。美容室は開業してから3年以内に90%近くが廃業しています。10年以上営業を続けられる美容室は全体の5%程度しかありません。美容師の独立が失敗する可能性は、非常に高いといえます。
そのため、独立をするのであれば「なぜ失敗するのか」「成功させるためには何をすべきか」を知っておくことが大切です。本記事では、美容師の独立が失敗する理由について解説します。
美容師の独立が失敗する理由とは?
美容師の独立が失敗する理由は、主に5つあります。
- 集客しづらい物件を選んでいる
- 集客方法が間違っている
- 他店より価格が高い
- 運転資金が不足している
- スタッフが不足している
それぞれ詳しく解説します。
集客しづらい物件を選んでいる
物件選びは美容師の独立で失敗する要因の1つです。以下のような物件を選んでしまうと、集客に苦戦する可能性が高いです。
- 最寄駅から徒歩で15分以上かかり、駐車場もない
- 出店しているビルの老朽化が進んでおり、清潔感がない
- 路地裏に店舗があり、お客様に見つけてもらえない
物件は一度選ぶと、後から変更するのが困難です。そのため、物件を選ぶ際には「立地」や「家賃」など、様々な点を考慮して、失敗しないようにしなければいけません。
特に重要なのが、競合店との差別化です。例えば、駅近くに美容室が多く出店しているエリアであれば、物件選びにおいてアクセスの良さは欠かせないポイントとなります。一方で、駅近くに美容院がないエリアであれば、駅から多少遠い場所に出店しても通ってもらえるかもしれません。
このように他店と比べて魅力的な要素があれば、十分に集客は可能です。出店前に競合調査を入念に行いましょう。
集客方法が間違っている
集客方法が間違っていて顧客を確保できず、独立が失敗してしまう場合もあります。SNSやホームページ作成、ビラ配りなど、様々な手法で集客を行っている美容室は少なくないでしょう。
しかし、そのやり方がターゲット層にマッチしていなければ、高い効果は期待できません。例えば、若年層に対してはSNSやインターネットを使った集客、高齢者に対してはアナログ媒体を使った集客が効果的といわれています。
まずは美容室のブランディングを行い、メインのターゲット層を固めましょう。その後、自社のサービス内容と照らし合わせつつ、適切な集客方法について考えていくことが大切です。
他店より価格が高い
一般的に、お客様はより価格の安い美容院に流れる傾向にあります。もちろん、美容院ごとにコストは異なるため、他店よりも必ず安くしなければいけないわけではありません。
しかし、価格を安くしないのであれば、他の要素で他店と差別化を図る必要があります。サービスの質や接客など、価格に見合った価値を提供するのは必須といえるでしょう。
運転資金が不足している
開業当初はお客様が集まらず、経営難に陥りやすいです。その状態でも営業を続けるためには、開業時に運転資金をある程度用意しておかなければいけません。
6ヵ月ほどは利益がなくても経営できるように、運転資金を確保しておきましょう。自己資金だけで開業を行うと、資金不足になるリスクが高まるため、必要に応じて融資を受けることも検討しましょう。
スタッフが不足している
スタッフが不足していると、対応できるお客様の数が限られてしまいます。受け入れられるお客様の数が少なければ、利益も必然と少なくなるでしょう。
また、お客様を待たせるリスクも上がってしまいます。待ち時間が長ければ次回以降は通いたくないと思われてしまうでしょう。サービスの質を維持するためには、スタッフの存在が欠かせません。
一方で、過度にスタッフを増やしてしまうと、人件費によって経営を圧迫してしまいます。サービスの質と人件費のバランスを考えつつ、必要なスタッフの人数について検討しましょう。
美容室には他店との差別化が必要
美容師の独立を成功させるためには、他店との差別化が必要です。しかし、立地や集客方法などで差別化を図ろうとしても、難しい場合もあります。
そこでおすすめなのが新規メニューの追加です。美容室は散髪やトリートメントがメインと思われがちですが、その他にも多種多様なサービスを提供している店舗が増えてきています。新規メニューを追加して、他店との差別化を図りましょう。
他の美容室と差別化できるメニュー3選
他の美容室との差別化するうえで、おすすめなメニューは以下の3つです。
- フェイシャルエステ
- ヘッドスパ
- ネイル
それぞれ詳しく解説します。
フェイシャルエステ
フェイシャルエステは、比較的導入しやすい施術メニューです。美容室ではシャンプーやトリートメントを行うことが多いです。その際にフェイシャルエステも行えれば、お客様の満足度は大幅に向上するでしょう。
フェイシャルエステを行うためには、専用の機器を導入しなければいけません。高い施術スキルが要求されるように思えますが、新人のスタッフでも扱えるように設計されているものもあります。
さらに導入時に研修を行ってくれるメーカーも多く、サポートが手厚いのも特徴です。新規メニューを導入しても、スキルが不足しており、利益に繋がらないというケースは少なくありません。フェイシャルエステはそのリスクが少ないため、安定した利益を見込みやすいといえるでしょう。
ヘッドスパ
ヘッドスパとは頭皮のクレンジングや揉みほぐし、トリートメントを行うリラクゼーションのことです。フェイシャルエステやマッサージとは異なり、頭皮に対してアプローチを行うのが特徴です。
そのため、美容師の仕事との親和性は高いといえるでしょう。ヘッドスパには「炭酸ヘッドスパ」「クリームバス」「オイルヘッドスパ」など様々な種類があり、競合店との差別化を図りやすいのもポイントです。
ネイル
女性をメインターゲットにした美容室であれば、ネイルもおすすめです。ネイルは髪を切っている最中に行うことができるため、お客様を拘束する時間が短く、負担になりづらい点がメリットです。
一方で、ネイルを行うためには専用の設備や道具が必要なため、導入コストが高くなりやすい点には注意しましょう。
新規メニューを取り入れる際の注意点
新規メニューを取り入れる際は、以下のポイントに注意する必要があります。
- 導入費用が高すぎないか
- 十分なスキルがあるか
- スタッフの負担が増えすぎないか
導入費用が高すぎないか
新規メニューの導入にかかる費用が高すぎると、経営を圧迫する可能性があります。集客に上手くいっていない状態で、さらに経営が苦しくなると、美容室を廃業するきっかけにもなりかねません。
そのため、なるべく低コストで導入できる新規メニューを選びましょう。導入費用が高めのメニューは、経営に余裕が出てきたタイミングで導入を検討しましょう。
十分なスキルがあるか
フェイシャルエステやヘッドスパなどは、専門店も数多く存在しています。スキルが低く、満足させることができないと、お客様は専門店に流れてしまうかもしれません。美容室の評判の低下に繋がる可能性もあります。
お客様に「何度も利用したい」と思ってもらえるように、十分にスキルを高めた上で新規メニューを導入しましょう。
スタッフの負担が増えすぎないか
様々なメニューを導入すると、スタッフが覚えなければいけないことが増えてしまいます。スタッフの負担が増え、サービスの質が低下したり、離職に繋がったりする可能性もあります。
そのため、新規メニューは数を増やしすぎないことが大切です。必要に応じてスタッフを増やし、過度な負担がかからないようにしましょう。
化粧品の販売もおすすめ!
美容室独自の化粧品を開発し、販売するのもおすすめです。スタッフの時間を取られずに利益を得ることができるため、費用対効果は非常に高いです。リピーターが定期的に化粧品を購入してくれれば、売上を高い水準でキープすることができるでしょう。
しかし、化粧品開発のノウハウがないという方も多いのではないでしょうか。株式会社NBSでは化粧品のOEM・ODM開発をサポートしています。化粧品販売で利益を高めたいという方は、ぜひ株式会社NBSにご相談ください。
美容師の独立を成功させる鍵はメニュー!
美容師の独立を成功させるためには、メニューで競合店との差別化を図るのがおすすめです。フェイシャルエステやヘッドスパなどを取り入れている美容室は増えているものの、まだ多くはありません。
様々なメニューに目を向け、導入を検討することで、集客に繋がり美容室の経営も安定しやすくなるでしょう。