脱毛サロンを開業する時、多額の導入コストがかかるのが業務用脱毛機です。
脱毛機は美容機器の中でも特に高価で、最安値クラスのものでも100万円以上必要です。
この初期費用を抑えるために、「リース」が候補に上がったオーナー様も多いのではないでしょうか?
ただ、そんなリースはレンタルとひとくくりにされることも多く、困惑してしまう方も珍しくないでしょう。
2つの違いや、リース契約のメリットデメリットについて詳しく説明していきます。
リース契約とは
業務用脱毛機を購入するには以下の4つの方法があります。
- 一括購入
- 分割購入(ローン)
- リース
- レンタル
リース契約とは「リース会社が代わりに購入したマシンを、リース料金を支払うことで長期的に借りるサービス」を指します。
契約期間は平均5年ほどで、レンタルよりも中長期の契約が多いのが特徴です。
使用者の代わりに購入をしているため、この契約は基本的に途中で解約することはできません。
レンタル契約とは
「レンタル会社が保持しているマシンをレンタル料金を支払うことで期間を決めて借りるサービス」を指します。
リースと似ていますが、誰から借り受けるのかという所有権といつ解約できるのかという期間の違いがあります。
リースとレンタルで異なるポイント
間違いやすいリース契約とレンタル契約。
比較しながら、リース契約の特徴を理解していきましょう。
レンタルと異なるのは以下の3つです。
- 新品を使用できる
- 途中で解約できない
- レンタルと比べると値段が安い
新品を使用できる
レンタルでは中古マシンを使用することも多いです。
基本的には各メーカーできちんと整備されていますが、中古の業務用脱毛機は痛みが強く出たり、借りたマシンが実は何度も照射した後で十分な効果を発揮しなかったりと問題が発生することもあります。
レンタルの場合は故障履歴と残ショット数の確認を行うようにしてください。
しかし、リースでは使用者の代わりにリース会社が購入するので、必ず新品を使用できます。
通常の購入だと手が届かないような高価な最新マシンでも、月々の支払いを抑えながら導入することが可能になります。
途中で解約できない
レンタルは短期間での更新が可能です。
使用してみて合わないと感じた場合は、1ヶ月でマシンを変更することもできます。
これに比べてリースは、中長期的な契約が多く契約期間を途中解約した場合、高額な費用を負担しなければいけません。
倒産や廃業などでどうしても解約したいケースでも、リースの残債を一括で支払う必要があります。
リースの契約期間とマシンの使用年数が合っているのかが重要であるため、念入りに検討しましょう。
レンタルと比べると値段が安い
一般的にレンタル料金とリース料金を比較すると、リースの方が料金が安い場合が多いです。
理由は契約期間が中長期的に及ぼためですが、一方でレンタルはこういった契約期間に関する決まりが少なく、すぐに手放すことができるため料金も高くなります。
リースとレンタルで共通するポイント
リースとレンタルはどちらも「借りる」ということが同じですが、以下の2つの特徴も等しいと言えます。
- 初期費用を抑えることができる
- 廃棄の手間が不要
初期費用を抑えることができる
まとまった資金がなくても脱毛ビジネスを始めることができるのは大きな利点です。
脱毛サロンの開業には、業務用脱毛機だけではなく、施術用のベッドやカウンセリングテーブルなど様々な備品が必要となります。
その中でも費用面を大きく圧迫するのが業務用脱毛機です。
レンタルと同じく、高額な初期費用を工面しなくとも安価に導入することが可能です。
廃棄の手間が不要
業務用脱毛機をはじめとする美容機器は廃棄すると産業廃棄物となるため、お金と手間がかかります。
しかし、リース契約の場合は、リース期間が終了するとリース会社に返却されます。
そのため廃棄処理の手間や費用はリース会社の負担となります。
リース契約のメリットデメリット
マシンを購入する際の選択肢の1つである「リース契約」。
メリットとデメリットをより深く理解して、リース契約を選択すべきかどうか判断してください。
リース契約のメリット
リースには、マシンの購入に比べて初期費用を抑えられることのほかにも様々なメリットがあります。
- 節税対策になる
- 代わりに購入してもらえるので使いたい商品が使える
節税対策になる
業務用脱毛機を資産として購入する場合は、全額を経費として計上することはできません。
固定資産税や動産保険料が発生することに加え、毎年原価償却費を分割して計上しなければいけないからです。
一方でリース契約であれば、月額料金を経費として計上することができます。
保有しているのはリース会社のため固定資産税も掛かりません。
支払い額が一定なので、財務処理の簡単さもメリットの1つでしょう。
代わりに購入してもらえるので使いたい商品が使える
レンタルに比べて機器を選べるのがリースの魅力です。
レンタルは用意された機器から選びますが、リースは代わりに購入してくれるため、予算や用途を考慮しながら自分で機器を選ぶことができます。
例えば、高額で個人では購入が難しい美容機器を、どうしても自サロンで提供したいという場合はリースが向いているでしょう。
ただし、メーカーによってはリース契約を行っていない可能性もあります。
気になるマシンがあったらメーカーにどんな調達手段があるのか質問してみましょう。
リース契約のデメリット
もちろん、メリットだけではなくデメリットもあります。
長期的な経営で考えるとリース契約は以下の2つの点からおすすめできません。
- 購入するよりも高い
- 払い終わっても自社の資産にはならない
購入するよりも高い
レンタルやリースは借りる期間が長ければ長いほど、金額が膨らむため「結局購入したほうが安かった」なんてことも多くあります。
「●年後にマシンを購入する」など目標を決め、不要な金額をだらだらと支払うことが無いよう計画しましょう。
払い終わっても自社の資産にはならない
リースの契約期間が終了すると、契約を続行するか、終了して新しい脱毛機に買い替えるか選択することになりますが、基本的に自社の資産になることはありません。
契約を続行する場合、それまでよりは少額、かつ契約期間も短期間になることが多いですが、支払いを続行する必要があります。
リース契約をする際の注意
初期費用を抑えたい、高額なマシンを導入したいなどの願いをかなえてくれるリース契約ですが、契約前に必ずチェックしてほしいポイントが3つあります。
- ランニングコスト
- 効果や安全性
- アフターフォロー
ランニングコスト
サロンを経営していくうえで必要となるのは、初期費用や本体価格だけではありません。
業務用脱毛機は照射するたびにランプが消耗されるため、ランプの交換代が必要です。
また、業務用脱毛機の中には施術の際に特別なジェルが必要なマシンもあります。
こういったランニングコストは、使用者であるオーナー様の負担になります。
そのため、本体価格だけではなくランニングコストについても比較してください。
効果や安全性
リース契約は月々の支払金額が少ないですが、気軽に契約してしまうのはNG。
途中で解約できないからこそ、慎重にマシンを選びましょう。
お客様の肌に直接当たる脱毛機は、安全性はもちろん効果についても確認が必要です。
導入してから後悔しないよう必ず体験などで機器を利用してからリース契約に進みましょう。
アフターフォロー
リースしている機器が壊れた時の対応についても必ず確認してください。
美容機器メーカーからの購入は故障時の手厚い対応やアフターフォローが魅力です。
故障時にも問題なくサロンの営業ができるよう代替機の準備やほかにも経営に関するサポートも行ってくれます。
しかし、リース契約の場合、このアフターフォローに制限が入ることがほとんどです。
製品に対する保証のみしか受けられないことが多いため、リース会社・メーカー、どちらにも内容を確認をしておきましょう。
業務用脱毛機を効果的かつ安全に長期間使用するためには定期的なメンテナンスが欠かせません。
しかし、リースで購入した場合は、メンテナンスやトラブルに関して自分たちでメーカーに問い合わせを行い、対処してもらうことになります。
リースは長期の契約になることが多いため、こういったトラブルやアフターフォローに関する項目も理解しておく必要があります。
リース契約を正しく理解しよう
今回はリース契約について解説しました。
リース契約で初期費用を抑えられるのは大きなメリット。
でも長期的な目線で考えると割高であることやフォローの少なさが目立ちます。
使い勝手を試してみたいという場合は、リースやレンタルだけではなく、メーカーに問い合わせて無料デモなどを体験してみるのがおすすめです。
値段ではなく、まずは効果や痛み、ランニングコストから自分に合うマシンを探すことから始めましょう。
マシンの購入方法は、一括だけではないので、まずはメーカーに問い合わせ、自分にはどのような購入プランが合っているのか相談してみてください。