近年女性の間で注目を浴びている「よもぎ蒸し」。
個人サロンの開業を考えるうえで、よもぎ蒸しの導入を選択肢に入れている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、まだ世に出回っている情報は少なく、
「どのように開業したら良いのだろう」
「そもそもよもぎ蒸しサロンは儲かるのか」
と疑問を抱く方もいらっしゃるでしょう。
本記事では自宅でよもぎ蒸しサロンを開業する方に向けて、「儲かる」経営をしていくために押さえておくべきポイントをご紹介します。
よもぎ蒸しとは
よもぎ蒸しは韓国で600年以上前から伝わる民間療法で、よもぎを煎じて出る蒸気を身体に当て、身体の内側から温めていく美容健康メニューです。
20〜30分座って上記を浴びるだけで、マラソン30㎞走ったときと同じ量の汗をかくと言われており、血流が大きく促進されます。血流が良くなることにより、
- 老廃物や余計な水分の排出
- 新陳代謝の上昇
- 疲労回復
- 免疫力アップ
- 冷え性改善
- 便秘解消
- 美肌効果
など、様々な効果を期待でき、女性を中心に人気が広がっています。
よもぎ蒸しサロンが儲かると言われる理由
なぜよもぎ蒸しサロンは儲かると言えるのでしょうか。以下のような理由が考えられます。
- 需要が高まってきている
- 競合との差別化に繋がる
- 資格が必要ない
- 施術時間を有効活用できる
- スペースをとらない
需要が高まってきている
特に20代以降の女性の間で、よもぎ蒸しの需要は高まってきています。
昨今、女性に様々な不調をもたらす身体の冷えに対応する「温活」という手法が広まっています。温活とは、健康維持のために身体を温めて基礎体温を上げ、体調不良の改善を図る行為のことを呼びます。
温活は運動や食生活に関する方法が多いのですが、より簡単に温活をできる方法としてよもぎ蒸しが注目されるようになりました。
よもぎ蒸しであれば座って汗をかくだけで、冷え症改善だけでなく、前述したような様々な効果を得ることができます。そのため、よもぎ蒸しは「楽に温活がしたい」という方に選ばれやすいと言えるでしょう。
競合との差別化に繋がる
競合の多いエステ業界で生き残っていくためには差別化が必須となります。その点、近年導入され始めたよもぎ蒸しというメニューはその差別化の役割を果たします。
新しいメニューは健康や美容に関心の高いお客様にとって魅力的であり、新たな顧客層の開拓にも繋がるでしょう。よもぎ蒸しは週に1〜2回の施術が理想的なので、初回の施術で顧客によもぎ蒸しを気に入ってもらえた場合、リピート率の向上も期待できます。
資格が必要ない
よもぎ蒸しはサービスの提供に資格を必要としないため、サロンの開業やメニューへの導入が容易です。
資格の取得が必須なエステメニューに比べると、勉強のための時間や費用をかけずに開業できる点が魅力的です。浮いた時間や費用は、サロン経営の勉強にあてたり、備品を充実させたりと、店舗運営の改善に活かすことができます。
施術時間を有効活用できる
施術中はお客様に好きなように過ごしていただくことが多いため、常に接客をする必要がなく、オーナーは施術中の時間を有効活用できます。
よもぎ蒸しの施術を受けてもらっている最中に、雑務や他の仕事を進めることができるのもよもぎ蒸しのメリットと言えるでしょう。
施術にスペースをとらない
よもぎ蒸しは大きくスペースをとらずとも施術ができる点が特徴です。自宅でサロン開業をする場合でもわざわざ新たにスペースを作らずに済むため、その分の費用を浮かすことができます。
ただ、施術の際には服をすべて脱いだうえでマントを羽織ってもらいます。着替えるための個室やパーテーションを用意しましょう。
よもぎ蒸しサロンの開業には公衆浴場の許可が必要?
公衆浴場法という法律をご存知でしょうか。
公衆浴場法は公衆浴場の営業に関して、衛生や風紀のために講じなければならない措置や義務を定めた法律です。
地域によっては、よもぎ蒸しサロンは公衆浴場に該当する場合があり、自治体や保健所に許可を取らずによもぎ蒸しを行っていると法律違反とみなされます。法律に違反した場合、罰金や拘留になり、店舗経営ができなくなってしまう可能性があります。
そのため、よもぎ蒸しサロンを開業する前に、出店地域を管轄する保健所に連絡して公衆浴場の許可が必要かどうかを必ず確認するようにしましょう。
よもぎ蒸しサロンの開業に必要な備品
よもぎ蒸しに必要な備品はそこまで多くありません。最低限揃えるべきよもぎ蒸し用品は以下の通りになります。
- よもぎ蒸し専用椅子
- よもぎ蒸し用マント
- 土鍋
- 電気コンロ
- 電気コンロ下に敷くマット
- 床に敷くビニールシート
- 乾燥よもぎ
- 汗拭きタオル
- スリッパ(使い捨て)
予算に余裕がある方は、座浴器を黄土製にすることによる「黄土よもぎ蒸し」の提供をしてみるのも良いでしょう。木製の座浴器よりも高額ですが、黄土よもぎ蒸しの方が80倍の施術効果があると言われています。
予算やサロンの経営状況に合わせて、黄土よもぎ蒸しの導入を検討しましょう。
よもぎ蒸しサロンの宣伝時に気を付けるべきこと
開業の最終工程として、サロンの集客やPRの手法を整える段階がありますが、その際には医療法や景品表示法といった法律に気を付けなければなりません。
エステサロンの広告表現の規制に関しては以下のコラムに詳しく記載しているので、ぜひ確認してみてください。
よもぎ蒸しサロンで儲かるコツ
自宅でよもぎ蒸しサロンを開業するにあたって、利益を出すためにはいくつかのポイントを押さえる必要があります。少し工夫を加えるだけで大きく変わる可能性があるので、サロン経営の際には意識してみましょう。
- むやみに値下げをしない
- 衛生面に配慮する
- セルフエステをメニューに導入する
むやみに値下げをしない
集客を伸ばすためにむやみに値下げをすることはおすすめできません。激しい競争を強いられるエステ業界では、ただ価格を下げるだけではお客様に響かないでしょう。
よもぎ蒸しの価格相場は、1回あたり3,000円~4,000円程度です。
相場を参考に、サロンの状況や規模に適した価格設定をして、付加価値をつけられるサービスを提供することが大切です。
衛生面に配慮する
よもぎ蒸しの施術中は基本的に裸になるため、備品や店舗の衛生状態が悪いとお客様に来店したいと思ってもらえないでしょう。
施術に使う座浴器やマントには大量の汗が付着することが予想されます。備品の再利用は避け、カバーを付けたり、使い捨てのものにしたりと、毎回お客様が清潔な状態のものを使用できるようにしておきましょう。
また、座浴器やマントにお客様の血液が付着することで感染を引き起こすリスクを避けるために、生理中の方の利用はお断りするようにしてください。
セルフエステをメニューに導入する
よもぎ蒸しだけで売上を上げることに不安がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで導入をおすすめしたいのが、「セルフエステ」です。
脱毛機や痩身機をお客様自身が操作するセルフエステですが、お客様にとっては通常のエステサロンに通うよりも費用が抑えられ、気になる部分を集中的に施術できるというメリットがあります。誰にも身体を見られずにエステを楽しめるという特徴からも、人気が高まっているエステメニューだと言えるでしょう。
セルフエステも資格が不要で、省スペースでコンパクトに行うことができます。新たな人件費も発生しないため、導入のハードルは低いと言えるでしょう。
よもぎ蒸しサロンを開業して儲かる仕組みを整えよう
よもぎ蒸しを導入しているエステサロンは少ないため、自宅で開業できれば大きな差別化になり、集客に繋げることもできるでしょう。
しかし、ただ経営していれば良いというわけではなく、法律や衛生面など、気にしなければいけない部分はたくさんあります。本記事で取り上げたようなポイントを押さえ、安定して売上を出せるようなよもぎ蒸しサロンの経営を実現しましょう。