感染症の流行が落ち着きマスクを外しての生活が戻った今、口元を気にしてホワイトニングに興味を持つ方が増えています。
ホワイトニングは歯科医院で実施されるだけでなく、近年では美容サロンでもメニューの1つとして積極的に取り入れられています。ニーズが高まっている反面、ホワイトニングサロンは差別化が難しいといった背景から集客しづらいと言われているのも事実です。
今回のコラムでは、ホワイトニングサロンでの集客が難しいと言われている理由を深掘りするとともに、集客力をアップさせるためのポイントも詳しく紹介していきます。
美容サロンで実施できるホワイトニング施術
歯科医院で行われるホワイトニングは、有資格者しか実施できない医療行為です。強い漂白作用を持つ過酸化水素水を使って、本来の歯以上に白い歯を目指します。
医院によって異なりますが、1回の施術料金は数万円から数十万円と比較的高額であり、即効性が期待できるのも特徴の1つです。
一方、医療行為を実施できないホワイトニングサロンでは、過酸化水素水を使用せず、専用のジェルやLEDライトなどで歯に付着した着色汚れを落とす施術を行います。
1回あたり数千円と比較的リーズナブルな価格で施術を受けられる一方で、歯が白くなったと実感するためには何度か繰り返し施術を受けなければならない場合がほとんどです。
即効性は期待できないものの、手頃な価格で歯を白くしたいというニーズを持つお客様に向いていると言えます。
ホワイトニングサロンの集客が難しい理由
ホワイトニングサロンの集客が難しい背景には、以下の3点があると言われています。
- サービスそのものの認知度が十分でない
- 美容サロン以外にも競合が多い
- 施術内容での差別化が難しい
サービスそのものの認知度が十分でない
ホワイトニング自体の需要は徐々に高まってきているものの、その認知度は依然として低いのが現状です。そもそも美容サロンでホワイトニングの施術を受けられることを知らないお客様も多く、集客に力を入れようとしてもアプローチできる客層が限られています。
ただし、SNSでの情報発信が活発になっていることを背景の1つとして、ホワイトニングの需要や市場規模は今後さらに拡大していくと予想されています。
今後はホワイトニングサロンを利用したいという方が増え、より幅広い層をターゲットとした集客が可能になるでしょう。
美容サロン以外にも競合が多い
ホワイトニングサロンで集客活動を行う上で競合となるのは、別のホワイトニングサロンだけではありません。歯を従来よりも白くする医療行為を実施できる歯科医院や、近年急速に市場規模が拡大しているセルフホワイトニングサロンも競合となり得ます。
ホワイトニングの施術をオプションとして取り入れるエステサロンやネイルサロン、美容室なども増えており、そういった店舗とも戦わなければなりません。
こうした競合が数多く存在する中でお客様に選ばれ続けようと思うと、集客活動の難易度は自然と高くなります。SNSやWeb広告といった複数の媒体を駆使して集客活動を行うことに加え、リピートしてもらえるようサービスの質を改善することが欠かせないと言えます。
施術内容での差別化が難しい
エステサロンやネイルサロン、美容院などの場合、スタッフのスキルが施術の仕上がりや効果に大きく影響します。そのため、施術の質に関しても他店との差別化を図ることが可能です。
一方、ホワイトニングサロン専用のジェルやLEDライトを使った施術がメインであるため、施術の効果は使用する薬剤や機器に大きく依存します。施術の質で他店と差をつけるのが難しいことも、ホワイトニングサロンにおいて集客が難しいと言われる要因の1つです。
接客やカウンセリング、アフターフォローといった面でサロン独自の強みを見出し、それらを存分に打ち出して集客することが求められるでしょう。
ホワイトニングサロンで効果的な集客方法
ホワイトニングサロンの集客に活用できる手段や媒体は様々ですが、今回は以下の4つに絞って解説していきます。
- ホームページ
- Googleマイビジネス
- SNS
- 紹介制度
ホームページ
- 施術メニュー
- 施術料金・支払方法
- 施術時の流れ
- おすすめのアフターケア
- 通う回数・期間の目安
来店する際の流れを具体的にイメージできるよう、上記のような基本情報を漏れなく記載しましょう。サロンのコンセプトや他店にはない強みが伝わる画像やキャッチコピーなどを目立つ場所に設置すると、一目見るだけでサロンのイメージを掴んでもらうことができます。
可能であれば、定期的にブログを更新するのもおすすめ。ホワイトニングの施術を受けるメリットやおすすめのアフターケアなど、ホワイトニングに精通しているからこそ書ける専門性の高い情報を掲載すると良いです。
記事を通して施術に関する専門性の高さをアピールすれば、ホワイトニングサロンとしての権威性や信頼を獲得することができます。ホワイトニングの施術に興味がある潜在顧客にホームページを見てもらえる可能性も高まるでしょう。
Googleマイビジネス
Googleマイビジネスとは、Googleの検索結果画面やGoogleマップ上に店舗情報を無料で掲載できるサービスのことを指します。住所や電話番号といった基本的な情報に加え、サロンを選ぶ際に決め手となり得る以下のような情報も掲載することが可能です。
- 店舗の写真
- 営業時間
- ホームページのリンク
- 施術メニュー・料金
Googleマイビジネスの大きな特徴として、来店に繋がりやすいという点が挙げられます。Google社の発表によると、Googleマップで検索行動を取ったユーザーのうち約41%が実際に店舗を訪問するといった行動を起こしています。
「ホワイトニングサロン+地域」といった来店意欲が高いお客様が検索するであろうキーワードで自店の情報を上位表示されられれば、来店数の増加に繋げられるでしょう。
SNS
近年はGoogleやYahoo!といった検索エンジンに代わり、InstagramやTikTokといったSNSでのハッシュタグ検索が情報収集の手段として主流になりつつあります。
ホワイトニングサロンを利用したいと考えるお客様の中には、複数のサロンをSNSで比較して、実際に利用する店舗を検討している方も少なくありません。今やSNSはホワイトニングサロンの集客の手段として欠かせないと言えます。
とはいえ、Instagramは特に無数のアカウントが存在しており、新規参入が難しい飽和状態となっています。新規のお客様に情報を届けるためには、お客様のニーズに応えられる情報を継続的に発信することが必須です。
具体的には、施術のビフォーアフター写真や店内の様子を撮影した動画などを発信して、来店時の様子や施術の効果を具体的にイメージしてもらえると良いでしょう。
紹介制度
一般的に、サービスを提供する事業者が発信する情報よりも、サービスを体験した消費者が発信するリアルな意見の方がお客様にとってより大きな説得力を持つと言われています。
サービスを体験した知人に勧められれば、ホワイトニングの施術を経験したことがないお客様も安心して来店しやすくなると考えられます。従って、既存のお客様の紹介で来店してもらうことは、客数を増やす非常に有効な手段の1つだと言えます。
知人を紹介するお客様と紹介されて来店する方の双方に割引クーポンのようなメリットを提供すれば、紹介制度の利用をより前向きに検討してもらえるでしょう。
ホワイトニングサロンで集客する際の注意点
お伝えしているように、ホワイトニングサロンでは医療行為を実施することができません。そのため、施術の内容や得られる効果について、歯科医院で行われる施術と同じだと誤解されないよう、広告宣伝に用いる媒体に使う表現には十分注意するべきです。
1回の施術で歯が真っ白になる、本来以上の白さを実現するといったフレーズを使用するのは避けてください。「複数回の施術で歯の本来の白さを取り戻す」という美容サロンでの施術で得られる効果の範囲を逸脱しないよう慎重に表記を検討しましょう。
ホワイトニングサロンの集客力を伸ばそう
ホワイトニングサロンは集客が難しいと言われています。しかし、サロンならではの強みを見出して媒体に合った適切な形で発信していけば、お客様に選ばれ続けるサロン経営を実現させることは十分可能です。
今回ご紹介したポイントを押さえ、費やす費用に見合う効果を得られるよう、利用する媒体や掲載する内容を十分に検討して集客活動に取り組んでみてください。