脱毛サロンスタッフの給料相場は？1人当たりの人件費を解説

数ある脱毛サロンの中には、オーナーが1人で経営している個人サロンも珍しくありませんが、規模を拡大し、さらに売上を伸ばすためには新しくスタッフを雇用する必要があります。ただ、スタッフを1人雇うだけでも大きな人件費がかかり、サロンの運営費用を少なからず圧迫することになります。

思わぬ損失を招かないためにも、慎重に計画を立てる必要があるため、今回のコラムではスタッフを雇う場合にどれくらいの人件費が発生するのかを解説いたします。スタッフの新規雇用を検討されている方はぜひご覧ください。

人件費は大きなランニングコスト

• 物件の家賃
• 脱毛機の維持費
• 広告宣伝費

このように脱毛サロンを経営するには様々なランニングコストが発生しますが、その内訳の中でも人件費は特に大きな割合を占めます。もし経営状況が悪化してしまうと、人件費に圧迫されて一気に廃業に追い込まれてしまう恐れもあります。

脱毛サロンスタッフの給料・年収はどれくらい？

脱毛サロンで働くスタッフは、一般的にどれくらいの給料・年収を得ているのでしょうか。まずは一般的な給与相場を把握し、無理のない採用計画を立てましょう。

未経験者の給与相場

スタッフに支払われる給料は経験の有無によって異なります。高いスキルや専門知識が豊富な人材はそれだけ給料も高くなりますが、新卒などの未経験者の場合、平均的な初任給はおよそ18万〜20万円です。全国に店舗を構えるチェーン店の場合は、相場より給料が高いことに反して、地方にある小規模なサロンは低くなる傾向にあります。

経験者の給与相場

経験者の場合、初任給の平均相場は20万〜25万円程度です。同じ経験者でもスキルに差があるため、その分給料にも差が生まれますが、未経験者と比較すると2万円程度は高くなります。ただ、経験がある分、教育にかかる時間やコストを最小限に抑えることができます。

アルバイト・パートの給与相場

週末などの混雑する時間のみ、人員を増やしたいという場合には、フルタイム勤務の正社員ではなく、アルバイトやパートを雇うことが有効です。脱毛業界におけるアルバイト・パートの平均的な時給は1,000円程度で、特別高いわけではありません。正社員と比べてコスト面の負担を軽減することができますが、その分スタッフのスキル向上に時間がかかってしまいます。

脱毛サロンの賞与・ボーナスは？

毎月の基本給とは別に賞与やボーナスがあるかどうかで、スタッフのモチベーションは大きく変化します。求人広告に関しても、それによって応募者数は変化するでしょう。

実際のところ、脱毛業界ではサロンによって賞与の有無や支給形態は大きく異なります。固定額が年間複数回支給されるサロンもあれば、売上や成績に応じて頻度や金額が変動するサロンもあります。

脱毛サロンの福利厚生は？

応募者数を増やし、優秀な人材を獲得する確率を上げるためには、福利厚生を充実させることも重要です。

• 交通費補助
• 家賃補助
• 特別休暇

例えばこのような福利厚生が挙げられますが、脱毛サロンらしく、無料で脱毛できるサロンも多いです。本来、脱毛するには数万〜数十万円という費用がかかるため、スタッフにとっても非常に魅力的な福利厚生だと言えます。

脱毛サロンスタッフ1人当たりの人件費

• 給料
• 賞与
• 福利厚生

上記に加え、法定福利や退職金の積立を加えると、会社が負担するスタッフ1人あたりの人件費は少なくとも40万円程度になります。全経費の中でも非常に割合が高いため、脱毛サロンにおいて人件費がどれだけ大きな負担になるのかがわかります。

脱毛サロンで歩合給は有効？

多くの脱毛サロンでは、回数制コースのような料金システムを導入していたり、施術とは別に何らかの商品を物販しています。それらもサロンの売上に勘定されますが、そういったコースの契約数や物販の販売数が歩合給として給料に還元される脱毛サロンもあります。

そのような歩合制を導入すべきか迷ってしまう方も多いため、固定給と歩合給、それぞれのメリットを解説します。

固定給のメリット

固定給は毎月の費用が決まっているため、不覚的要素によって金額が増減するということはありません。サロンにとっては事業計画が立てやすいというメリットがあり、スタッフにとっても、毎月の収入が固定されているため、精神的な安定を保ちやすいです。

歩合給のメリット

一方で歩合給の場合、一人ひとりの売上や成績に応じて給料の額が変化します。正確には固定給+歩合給という形であるため、最低限の収入は保証されていますが、結果を出した分はしっかりと給料として反映されるため、モチベーションの向上に繋がります。

ちなみに、固定給が一切ない完全歩合制度もありますが、現在の日本では業務委託契約でしかその制度は認められていません。従って、個人である従業員と雇用主という関係では、100%歩合制の契約を結ぶことは不可能であり、必ず一定額の固定給を支給する必要があります。

脱毛サロンの歩合給に関してはこちらの記事でより詳しく解説しております。興味があればぜひ合わせてご覧ください。
脱毛サロンのインセンティブ・歩合制を解説！相場はどれくらい？

脱毛サロンスタッフの評価基準

ランニングコストは安いに越したことはありませんが、給料を上げることはスタッフのモチベーションの向上に繋がります。反対に、なかなか昇給できないと不満が募り、サロンを離れてしまう恐れがあります。

そのため、以下の項目を基準に各スタッフの業績を公平に評価し、給料として還元しましょう。

• 契約数・物販販売数
• 指名率・リピート率
• 資格の有無

契約数・物販販売数

• コースやプランの契約数
• 物販の販売数

これらはサロンの売上にも直結する重要な数値であるため、好成績を残せるスタッフはサロンにとっても非常に価値が高い人材だと言えます。経営方針にもよりますが、複数人のスタッフを雇用している場合は、各々の業績を共有することで、スタッフ全体の士気の向上を図ることができます。

指名率・リピート率

多くのリピーターや固定客を抱えている人材は、それだけお客様に好印象を持たれている、あるいは信頼されているということです。繰り返し指名されることで安定して高い売上を獲得できるため、サロンへの貢献度も高くなります。

また、脱毛サロンは1人のお客様が何度も来店することになるサービスです。初来店のお客様に気に入ってもらい、そのままリピーターになってもらえる人材は高い評価に値すると言えるでしょう。

資格の有無

エステティシャンには取得が必須な国家資格は存在しないため、知識や技術に関わらず、誰でもすぐにエステティシャンになることができます。ただ、国家資格ではなくても、複数の民間団体からエステティシャンに関する資格が発行されています。

中には非常に取得難易度が高い資格もあり、スキルの向上やお客様の信頼獲得に繋がることも多いです。もしスタッフが資格を取得した場合には、その難易度やスキルの伸び具合に応じて、資格手当や昇給を検討することが望ましいでしょう。

スタッフの雇用は計画性が大切

例え未経験者であっても、正社員を雇用するには1人当たり40万円以上の費用が必要になります。業務の幅が広がるという大きなメリットがありますが、決して安いコストではないため、慎重に採用計画を立てて雇用を検討しましょう。

また、採用後も長く勤務してもらうには、各スタッフを公平に評価し、適切な給料を支給することが大切です。スタッフのモチベーションを上げるためにも、評価システムや教育システムを充実させていきましょう。

当サイトでは脱毛サロンの人材や教育に関するコラムを他にも投稿しています。給料以外のことも知りたいという方はこちらをチェックしてみてください。