脱毛施術は何度か繰り返すことで初めて効果を発揮します。サロンやクリニックでは数か月後に次の予約を取るため、せっかく契約をしたのに脱毛完了するまでに時間がかかることに驚いた方も少なくないでしょう。

脱毛施術の間隔を空けるのは、体毛が生える仕組みに合わせ効果を最大限に引き出すためです。

今回のコラムでは、部位別におすすめの脱毛周期や間隔がずれるデメリットについて解説していきます。

脱毛するベストな間隔は2~3か月


クリニックやサロンによって異なりますが、全身脱毛であれば脱毛間隔は2〜3か月に1回程度の場合が多いです。※個人差や部位、業務用脱毛機によって差があります

これには体毛が生えるメカニズム(毛周期)が大きく関係しています。

毛周期とは

脱毛を始める前に理解しておきたいのが「毛周期」です。毛周期とは体毛が生え変わるサイクルのことを指します。

体毛は、以下のサイクルを2〜3か月ごとに繰り返しています。

  • 成長初期…毛穴で体毛が発生している状態だが表面には出てきていない
  • 成長後期…体毛が成長し表面に現れる
  • 退行期…栄養を送る毛乳頭から離れ、成長せず毛穴に留まっている状態
  • 休止期…毛が押し出されて排出される

この4つの成長過程を繰り返しており、成長期の毛は全体の20%のみといわれています。

脱毛施術は成長期の体毛に効果が出やすい


脱毛施術の効果が出やすいのが成長期の体毛です。脱毛施術は体毛に含まれるメラニン色素に反応する特殊な光で脱毛効果を得ています。

このメラニン色素が多く含まれているのが成長期の毛です。

成長期の毛にアプローチすることで効率よく脱毛効果を得ることができますが、前述した通り成長期の毛は体毛の20%にしかすぎません。

そのため、毛周期に合わせて施術を何度も行うことで効果をより一層感じることができます。医療機関でのレーザー脱毛でも美容サロンでの光脱毛でも、仕組みは同様なので間隔を詰めて通うことはできません。

毛周期の乱れに注意!

前述した通り脱毛の間隔は、早く効果を実感するためにも必要な期間です。ここで注意したいのが、毛周期が乱れてしまうような生活習慣。特に気を付けたい2点についてご紹介します。

  • 誤った自己処理をする
  • ホルモンバランスが崩れる

誤った自己処理をする

毛抜きや脱毛ワックスなどを使用した自己処理は、脱毛施術中には避けてください。一度毛抜きで毛を抜いたとしても、発毛組織が機能している限り、毛は繰り返し生えていきます。それだけではなく、肌への負担も大きく、トラブルを招くことも理由の一つ。赤みや炎症、かゆみなどが出ていれば脱毛施術は行えなくなってしまいます。せっかく予約をしたのに施術できないとなれば、効果は下がり脱毛完了までの時間がかかるのは当然です。

自己処理をする場合は、肌への負担が少ない電動シェーバーでの処理に、できる限り切り替えましょう。

ホルモンバランスが崩れる

暴飲暴食や睡眠不足など生活が乱れると、ホルモンバランスが崩れがちになってしまいます。体毛はホルモンバランスに大きく左右され、毛周期の乱れにも影響を与えます

「ストレスを感じて毛が抜けた」という話を聞いたことあるかもしれませんが、その逆で体毛が濃くなったと感じることもよくあることです。効果を引き上げるためにも、脱毛中はなるべく規則正しい生活を心がけましょう。

部位別の適切な脱毛周期

毛周期について説明してきましたが、実は部位によってこの毛周期は異なります。

まつげと髪の毛を思い浮かべても、成長速度や生え変わるサイクルは大きく異なりますよね。このように一口に体毛といっても、速度も成長し続ける期間も違います。ここでは、脱毛で人気部位の脱毛周期についてご紹介します。

  • ワキ
  • VIO
  • 腕・足
  • ヒゲ

ワキ

毛が太く目立ちやすいのに、自己処理が難しく脱毛でも非常に人気の部位。ワキ脱毛は2〜3か月に1度が目安です。比較的早めに効果を感じることが出来るので初心者の方にもおすすめです。

サロンのキャンペーンなどでお得に脱毛にチャレンジできることもあります。初めてでどれくらいで効果があるのか気になる方、痛みが不安な方などは、ワキからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

VIO

VIO脱毛は2〜3か月に1回が目安です。VIOの体毛はかなりしぶとく、希望するデザインによっては完了まで時間がかかります。

他の部位の退行期〜休止期は2〜6か月程度ですが、VIOは1〜1年半と長いのが特徴。つまり一度退行期に入ってしまうと、脱毛施術の効果が表れにくく、ハイジニーナ(VIOのムダ毛をすべて無くす状態)を目指すとなれば根気よく続ける必要があります。

加えて、太く強い毛が密集しているため、本数が少し少なくなった、毛が細くなった程度では分かりにくいのも時間がかかる要因の一つです。

他の部位と比較して、毛周期は短めで1〜2か月程度です。

細く色が薄い顔の産毛は効果が実感しにくい部分。10回〜を目安に施術を行うと効果を感じてくるはずです。

腕・足

顔や背中と比べて毛が太い腕や足は、脱毛施術で効果を実感しやすい部位。施術間隔は2〜3か月に一度が目安です。

衣服で隠しやすい部分ではありますが、春夏は毎日自己処理をしているという方も多いのではないでしょうか。広範囲に体毛が生えているので脱毛施術によって自己処理が格段に楽になるためおすすめです。

ヒゲ

男性の脱毛で人気のヒゲですが、施術間隔のおすすめは1〜3か月に1回

他の部分よりも毛が太く根深いため回数を重ねることで効果を発揮します。サロンでの脱毛の場合、効果を感じるまでに10回、自己処理が楽になるまで20回〜は施術を重ねる必要があります。

脱毛タイミングがずれることのデメリットとは?

「仕事が繁忙期で予約をキャンセルした」「早く脱毛を完了したいからセルフ脱毛で集中的に施術したい」など上記でお話した間隔とずれてしまうこともあるはず。

こうした”ずれ”は、どんな影響を与えるのでしょうか。

脱毛間隔が短すぎる場合

前述した通り、毛周期に合わせて施術を行うのが、効率的に脱毛を行うためには重要です。例え頻度を上げても、成長期の毛が無ければ効果は発揮しないため、無駄打ちになってしまうことも。

また、脱毛の施術により肌が乾燥しやすくなったり、人によってはかゆみなどのトラブルの原因になってしまったりすることもありえます。脱毛間隔をプロに相談せず決めることで、肌トラブルのリスクが上がることには注意しなくてはいけません。

脱毛間隔が長すぎる場合

間隔を開けること自体は悪くありませんが、当然脱毛完了まで時間がかかってしまいます。〇年など期間が空きすぎてしまうと毛周期を管理できませんので、納得した仕上がりにならないこともあり得ます。

毛が生えにくくなったら間隔を空けるのが◎

ある程度施術を重ね、体毛が薄くなってきたら施術間隔は空けるのがおすすめ。

他のムダ毛に比べて、毛周期が異なる毛が残りやすくなります。通い始めは2~3か月に1度、自己処理の回数が減ってきたら4か月に1度のように全ての発毛組織にアプローチできるように施術を行いましょう。

毛周期の他にも!効率的に脱毛を行うために注意したいポイント

脱毛施術の効果をより引き出すためのポイントは他にもあります。

  • 日焼け対策を徹底する
  • ホームケアを念入りに行う
  • 予約の取りやすい時期から脱毛を始める

日焼け対策を徹底する

お話しした通り、脱毛機はメラニン色素に反応して脱毛効果を得ています。紫外線により肌が黒くなってしまうと、ムダ毛だけではなく肌に反応してしまう可能性があります。

日焼け肌に照射すると予期せぬ肌トラブルのリスクが上がることは覚えておきましょう。

もし、日焼けした状態で施術当日を迎えた場合、リスクを下げるために出力を下げたり、最悪の場合施術を行えなかったりすることも。

スケジュール通り施術を進めるためにも、日傘や帽子などで紫外線対策を行ってください。

ホームケアを念入りに行う

脱毛施術後の肌は、乾燥し肌トラブルが起きやすい状態になっています。しっかりと保水し、クリームなどで水分を閉じ込めるように家でのケアは十分に行ってください。

また、乾燥している肌は光が届きにくくなったり、肌が強張り毛が抜けにくいと言われています。普段から保湿ケアを行うことで脱毛効果を得やすくなります

予約の取りやすい時期から脱毛を始める

6〜9月はクリニックやサロンは繁忙期を迎えます。肌の露出が増え多くの人が脱毛を検討する時期だからです。

効率の良い脱毛スケジュールには毛周期に合わせた施術が重要ですが、予約が混み合えば当然希望通りにいかないことも。予約の取りやすい秋や冬から開始すると効率よく進行できます。

毛周期に合わせて脱毛施術をしよう

今回のコラムでは脱毛に通う間隔について解説してきました。

効率的に脱毛を行うためには毛周期への理解が欠かせません。

ただし、毛周期に合わせて顔脱毛は1か月後、VIOは3か月後とスケジュールを組むのは現実的ではないでしょう。サロンでは、肌への負担も考慮して2〜3か月に1回の施術を行っています。

施術前のカウンセリングでは、自分の体質や肌質などをしっかり相談し最適な脱毛間隔をスタッフに提案してもらいましょう。信頼できるサロンやスタッフにお任せするのが一番です。体験などを活用しながら自分に合うサロンを探しましょう。