エステサロンの雰囲気や居心地をよくするためには、BGMが欠かせません。素敵な音楽はお客様の心を和ませ、満足度を高める要因になります。

そこで今回は、エステサロンでBGMを活用するポイントと、著作権などの注意点について解説していきます。エステサロンに適したBGMのジャンルも紹介しているので、あわせてご覧ください。

エステサロンでBGMを流す効果


エステサロンでは当たり前のようにBGMが流れていますが、その効果を知らない方もいるのではないでしょうか。ここでは、エステサロンでBGMを流すことによって得られる、2つの効果について解説します。

リラックスできる空間をつくる

エステサロンでBGMを流すと、お客様がリラックスできる空間が作れます。

音楽が副交感神経に働きかけるので、心と体の緊張を和らげる効果が期待できます。とくに、ヒーリングミュージックや自然の音は、施術中のお客様に深いリラクゼーションを提供します。

また、音楽によって余計な音が遮断されるため、施術に集中していただくことが可能です。これにより、お客様は日常のストレスから解放され、施術の効果をより一層実感しやすくなるでしょう。

サロンのコンセプトを強調できる

エステサロンで流すBGMは、サロンのコンセプトを強調する役割も果たします。

たとえば、「癒し」をテーマにしたサロンでは、ゆったりとしたリズムの音楽や自然の音が雰囲気を高めます。一方、「都会的で洗練された空間」を目指すサロンでは、ジャズやクラシックなどのスタイリッシュな音楽が効果的です。

また、音楽は視覚や嗅覚と組み合わせて、ブランドイメージを統一する重要な要素です。適切なBGMを流すことでサロンの個性が明確になり、他のサロンとの差別化につながります。

エステサロン向けのBGM


エステサロンのBGMには、そのサロンの雰囲気に合った音楽を選択する必要があります。お店にいらっしゃるお客様の年齢層や性別、提供するサービスなどに合わせて適切なジャンルを選びましょう。

クラシック

クラシック音楽は、エステサロンのBGMとして高い人気があります。優雅で品のある雰囲気がサロン全体を格上げし、落ち着きのある空間を演出できるのが特徴です。

とくに、ピアノや弦楽器がメインの曲は、聴く人の心を穏やかにし、施術中のリラックス効果を高めるでしょう。

また、クラシック音楽は世代を問わず好まれるため、幅広い年齢層のお客様に対応できる柔軟性があります。クラシックは、高級感のあるサロンにおすすめです。

ヒーリングミュージック

ヒーリングミュージックは、ゆったりとしたメロディが特徴で、ストレスの軽減や自律神経を整える効果が期待できます。

このタイプの音楽で深い呼吸を促せば、お客様の体をリラックスさせるだけでなく、精神的な緊張も和らげます。とくに、アロマテラピーやオイルマッサージなどの施術と組み合わせると、効果が高まるでしょう。

また、静かなヒーリングミュージックは会話の邪魔にもならないため、リラクゼーションサロンに最適です。

ジャズ

ジャズは、都会的で落ち着いた雰囲気を演出したいエステサロンにぴったりのBGMです。とくに、ピアノやサックスが中心のスムースジャズなどは、聴き手にリラックス感とおしゃれさを同時に提供してくれるでしょう。

ジャズ特有の多彩な音色は、単調さを感じさせず、施術中の時間をより特別なものにしてくれます。夜間営業のサロンやメンズエステには、洗練された雰囲気になるジャズがおすすめです。

ポップス

ポップスは、カジュアルで親近感のあるサロンに適しています。とくに、若い世代の顧客が多い場合や、フレンドリーな接客を売りにするサロンでは効果的です。

話題の新曲などを流すことで、お客様との会話の糸口になることもあるでしょう。ただし、歌声が入っているため、施術の妨げにならないよう、適切なボリュームで流すことが大切です。

エステサロンのBGMは著作権に注意


エステサロンでBGMを流す場合には、著作権に注意しなければなりません。一般的に、楽曲を店舗で使用する場合は商用利用に当たり、著作権者の許可が必要です。

次のようなものを、許可なくBGMとして用いるのは禁止されています。

  • 市販のCD
  • 音楽配信サービス(SpotifyやAmazon Musicなど)
  • 動画配信サイトの音源(YouTubeなど)

これらを無断で使用すると、著作権法違反となり、罰則の対象になりかねません。そのため、JASRAC(日本音楽著作権協会)やNexToneなどの著作権管理団体に対して適切な利用許諾を申請し、使用料を支払う必要があります

サービス事業者やサロンの規模によって利用料金は異なるため、サロンの状況に応じて適切なサービスを選びましょう。

【エステサロン】BGM活用のポイント


前述のように、お店でBGMを活用する際には著作権に気をつける必要があります。著作権フリーの楽曲や、BGM配信サービスなどを利用すると安心です。

また、BGMによってサロンの雰囲気が壊れてしまっては元も子もないので、音量や音声放送の利用には十分注意しましょう。

著作権フリーの音楽を利用する

エステサロンでの著作権フリー音楽の利用は、著作権リスクを回避する効果的な方法です。著作権フリーの音楽は、購入または契約時に料金を支払えば商用利用が可能になるため、手軽に取り入れられます。

ヒーリングミュージックやリラクゼーション向けの楽曲が多く提供されているので、すぐにBGMが見つけられるでしょう。

これらは、オンラインプラットフォームなどから購入できます。ただし、著作権フリーとはいえ、使用条件が指定されている場合もあるため、購入前に利用規約を確認する必要があります。

BGM配信サービスを利用する

BGM配信サービスは、著作権管理団体との契約を代行しているため、利用者自身が手続きする手間が省けます。

また、エステやカフェなど、店舗のジャンルに合わせたプレイリストを提供しているケースが多く、サロンの雰囲気に合った音楽が選べます

サービスの利用料金は月額制が一般的で、アプリで簡単に利用できる「OTORAKU」「モンスター・チャンネル」などが人気です。

これらのBGM配信サービスを活用すれば、著作権の心配をせずに高品質なBGMを提供することができます。

音量は適切に設定する

エステサロンのBGMは、音量の設定が重要なポイントです。音が大きすぎるとリラックスした雰囲気を損ね、お客様がストレスを感じる原因になります。

一方で、音量が小さすぎると音楽の効果が薄れ、BGMを流している意味がなくなってしまいます。

エステサロンに適したBGMの音量は、音楽が流れていても、お客様や施術者の声が相手にしっかり聞こえる程度が目安です。

また、施術室や待合室など、エリアごとに音量を調整することで、より快適な環境を作ることができるでしょう。

音声放送は避ける

エステサロンのBGMに、ラジオやオーディオブックといった音声放送は適していません。話し声によってお客様のリラックスが妨げられたり、声に不快感を覚えたりする可能性もあります。

エステの施術中は、静かで心地よい空間が求められるため、音声が意識を引き付けてしまってはいけません。

また、放送中に挿入される広告は、サロンの雰囲気を壊す原因になります。せっかく来店されたお客様ががっかりしないよう、サロンに合わない音声放送の利用は避けましょう。

エステサロンのBGMは適切に選ぼう

エステサロンでBGMを流すと、お客様にリラックスできる空間を提供できます。また、サロンの雰囲気に合った音楽を流すことでコンセプトが強調され、ブランドイメージを統一する効果もあります。

また、お店でBGMを流す際には著作権に注意する必要があるため、専門のBGM配信サービスなどを利用すると安心です。

お客様の気分を害さないよう、適切な音量を心がけることも大切なポイントです。