エステサロンの繁忙期は、しっかりと売上がたつ大切な期間です。しかし、忙しいときの対策ができていなければ、お客様を逃してしまう可能性があるため注意が必要です。
このコラムでは、エステサロンにおける繁忙期の特徴とともに、忙しい期間だからこそ求められる集客戦略について解説していきます。また、閑散期の対策もまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。
エステサロンの繁忙期はいつ?
エステサロンの繁忙期は、提供するメニューによって異なりますが、季節やイベントにも大きく左右されます。
たとえば、脱毛の繁忙期は3月〜6月で、夏に向けて肌の露出が増えるため、ムダ毛ケアのニーズが急増します。学生の卒業・入学シーズンや新社会人の準備期間とも重なり、予約が増えるのが一般的です。
また、痩身であれば4月〜7月がピークになり、薄着になる季節に向けてのダイエットを目的に通い始める人が多くなります。フェイシャルは年間を通じて安定した需要がありますが、乾燥の気になる冬や、花粉や紫外線対策が必要な春先に予約が集中しがちです。
【エステサロン】繁忙期の集客戦略
繁忙期には、黙っていてもお客様が来てくれるため、集客戦略は不要と思うかもしれません。しかし、ずっと繁忙期が続くわけではないので、忙しいときほど意識を高め、今後の集客のために行動する必要があります。
より丁寧な接客を心がける
繁忙期は来店数が増え、スタッフの業務も多忙になりますが、こうしたときに丁寧な接客をすることが、サロンの信頼を高めてくれます。施術中の声かけ、笑顔での挨拶、アフターケアの説明など、細かな気配りがリピートにつながります。
忙しさで対応が雑になると、クチコミやSNSでマイナスな印象を広げかねません。事前にスタッフ間で接客の基準を共有し、ロールプレイング研修などを行っておくと安心です。
事前に来店数を調整する
繁忙期は予約が殺到しやすく、もしキャパオーバーになってしまえば、施術の質や接客レベルが下がる可能性があります。そうなれば、サロンの評価も下がってしまうため、事前に来店数を調整することが有効です。
たとえば、リピーターに早期予約を促すDMを配信し、ピーク時期をずらして来店してもらうといった施策が考えられるでしょう。また、スタッフのシフトや施術時間の見直しを行い、回転率を上げつつ無理のないスケジュール管理を心がけるのも効果的です。
閑散期に向けた施策を実施
繁忙期の勢いを閑散期の集客へつなげることが、年間を通して売上を安定させるポイントになります。たとえば、繁忙期に来店した新規のお客様に対しては、次のような集客戦略をとるとよいでしょう。
- 次回来店用の割引クーポンを配布
- 期間限定の回数券を販売して閑散期の来店を促す
- 次回予約でプレゼントがもらえるキャンペーン
繁忙期の満足度が高ければ、そのまま閑散期も足を運んでもらいやすくなります。短期的な売上だけでなく、長期的なファンづくりを意識した施策が重要です。
エステサロン経営では閑散期の活用も大切
エステサロンには、ほとんどの場合、閑散期が存在します。予約が少ない間に休みをとるのもよいですが、日頃できないことのために有効活用するのもおすすめです。
新メニューの検討
繁忙期は、スタッフも施術に追われ、ゆとりを持ったメニュー開発ができません。そのため、閑散期は、新メニューを企画・試験導入する絶好のタイミングといえます。
このとき、サロンの新たな目玉になるメニューを考えられると、集客施策がスムーズに進みます。たとえば、短時間・高効果のメニューや、最新機器を使った体験プランなどは話題性も高く、集客につながりやすいです。
試験的にお客様にモニター体験をしてもらい、フィードバックをもとにブラッシュアップするのも効果的です。
人材育成
閑散期は、スタッフのスキルアップや接客力向上のために時間を使える貴重な時期です。忙しい時期にはなかなか手が回らない施術技術の練習や、接客マナー、カウンセリング力の強化を図ることで、サロン全体のレベルを引き上げましょう。
新人スタッフへの丁寧な研修や、ベテランスタッフも巻き込んだ勉強会を開催することで、チームのモチベーションアップにもつながります。また、外部講師を招いてトレンド技術を学ぶ、業界セミナーに参加するといった、刺激ある学びを取り入れるのもおすすめです。
内装や機器の見直し
店舗の内装や設備の見直しも、閑散期に行うべき大事な作業です。次のようなポイントを一度リセットすることで、サロンの空気感が変えられます。
- 壁紙の汚れ
- 照明の色や明るさ
- インテリアの配置
- 老朽化した設備
清潔感と癒しを感じられる空間は、エステにおけるリピート要素の一つです。また、機器のメンテナンスや、トレンドに合った新機器の導入も、サービス価値を上げる投資になります。
SNSやwebサイトの見直し
閑散期は、オンラインの整備にも力を入れるべきタイミングです。
SNSやWebサイトは、24時間営業の窓口とも言える存在で、放置すると集客チャンスを逃しかねません。まずは過去の投稿をチェックし、内容が古くなっていないか、発信に一貫性があるかを確認しましょう。
Webサイトでは、メニュー表記、料金、キャンペーン情報などが最新になっているかを確認してください。SNSは更新が止まりやすいため、閑散期にネタを考える、投稿内容をまとめて作成しておく、といったことが有効です。
集客効果がない場合は、発信方法がターゲットに合っていない可能性があるので、発信スタイルを見直すのもおすすめです。
【エステサロン】閑散期の集客施策
閑散期の集客では、来店を促すキャンペーンのほか、エステ施術にこだわらない集客方法などが効果的です。以下、詳しく見ていきましょう。
キャンペーンの実施
閑散期には、来店のきっかけを作るためのキャンペーンが有効です。たとえば、次のように、既存・新規、どちらのお客様にも魅力的な内容を打ち出し、来店意欲を刺激しましょう。
- 期間限定スペシャル価格
- ペア割
- 紹介キャンペーン など
また、閑散期はスタッフの時間にも余裕があるため、通常より丁寧なカウンセリングやサービスが提供できる点を訴求するのもよいでしょう。キャンペーンは単なる値引きで終わらせず、継続的な来店を促す構造にすることが大切です。
デジタルマーケティングの強化
閑散期こそ、WebやSNSを活用した集客活動を強化するチャンスです。次の方法を検討し、お客様との接点を増やしましょう。
- Googleビジネスプロフィール
- Instagramライブ
- LINE公式アカウントの活用 など
また、インスタ広告やリスティング広告などの少額運用をテスト的に実施し、ターゲット層の反応を分析することも効果的です。このほか、予約システムの最適化なども検討し、スムーズな流れで予約につなげる工夫をしてみましょう。
ワークショップや講座の開催
閑散期は、エステ施術にこだわらず、学びや体験の場を提供することで、新たな客層にアプローチできます。たとえば、ホームケアに関心のある人向けにワークショップを開催すれば、エステ未経験者のハードルを下げるきっかけになります。
場所を用意しての開催が難しい場合は、InstagramライブやZoomを活用したオンライン講座でもよいでしょう。知識の提供と実績がアピールできれば、閑散期にもファンを増やす仕組みを作れます。
エステサロンは繁忙期でお客様の心を掴む
エステサロンの繁忙期には、お客様が自然と足を運んでくれますが、そこで雑な施術や接客をしてしまえばリピートにはつながりません。忙しいときだからこそ、丁寧に対応する姿勢がお客様の満足度を高め、サロンの評価向上につながります。
また、サロン運営に余裕のある閑散期には、設備、施策の見直し、スタッフ研修などを行うことで、より安定した経営が実現できるでしょう。繁忙期、閑散期をうまく活用できれば、効果的な集客が可能になります。