エステサロンを開業したものの「キャンペーンで集客してもリピーターに繋がらない」「売上をアップさせたいけど方法が分からない」など、悩んでいるオーナーさんも多いのではないでしょうか。
そこで注目したいのが成約率です。どれだけうまく集客できていても、成約率が悪ければ経営は一向に安定しません。
今回のコラムでは、エステサロンの経営を成功させる大きな要素でもある、成約率をアップするための考え方や改善方法のアイデアをご紹介します。
成約率の平均は?
成約率とは、来店数のうち契約数の割合のことを指します。全国のエステサロンの成約率の平均は20〜30%といわれており、これは20件無料カウンセリングを行ったうちの5件が契約に繋がるという計算になります。
成約率を算出することで、営業の効率化を図ることができ、利益計算や売上予測が可能です。
成約率の改善をするために必要な事
エステサロンの経営を考えたとき、成約率を改善したい、もっと売上を伸ばしたいと思うのは当然のことです。しかし、ただがむしゃらに施策をおこなえばいいわけではありません。まずは、以下の手順で対策していきましょう。
- サロンの状況を正確に把握する
- 課題を見つける
サロンの状況を正確に把握する
まずは、現状を正確に把握しましょう。
- 各媒体ごとの集客数
- お客様の年齢などのスペックごとの契約率
- スタッフそれぞれの営業実績
- リピーターの割合
など、現状のお客様について徹底的に数値に落とし込んでください。データが取れていなければ分析ができず何が原因なのかわかりません。
課題を見つける
現状を数値化できたら、課題を見つけるために分析していきましょう。例えば、全体的に契約率が悪いことが分かれば、集客媒体、来店からお見送りまですべて見直す必要があります。
しかし、あるキャンペーンをエリア情報誌に打ち出したお客様だけが次に繋がらなかったとすれば、そのエリア情報誌のユーザーと店舗のターゲットとする層が合わなかったという理由が考えられます。
分析を自分で行うのが難しい場合は、信頼できる第三者やコンサルティング会社に数値を見てもらい、新たな発見をしてもらうのも手でしょう。
成約率が悪いとき考えられる原因とは
成約率の数字が良くないときには、以下の4点を見直してみましょう。
- 効果を感じられる施術を行っているか
- 魅力的なメニュー作りができているか
- 接客やカウンセリングは効果的に行えているか
- 集客媒体とターゲット層は合っているか
効果を感じられる施術を行っているか
どれだけ魅力的なキャンペーンを行って新規のお客様に体験してもらっても、施術に効果がなければリピートしてくれません。
本体価格が非常に高い美容機器ですが、値段で選ばず自分が納得行く性能を有したマシンを導入するようにしましょう。
マシンの性能は集客に直結します。助成金や補助金などを活用して効果の高い機器を選んでください。
魅力的なメニュー作りができているか
エステに通うお客様の悩みは多種多様です。
例えば、肌のたるみに関するお悩みでも、以下のようなさまざまなアプローチが提案できます。
- EMS
- エレクトロポレーション
- ラジオ派
- サーマルフラクショナル
美容に関する悩みは、なにか一つだけ手を打てばOKというわけにはいきません。EMSを使って筋肉に働きかけ、衰えてしまった筋肉を鍛えることも、エレクトロポレーションを活用して、肌の奥まで美容成分を浸透させることも必要でしょう。
マシンを購入する際にはフェイシャルからボディまで施術可能な高機能な複合機を導入したり、お客様の期待を煽るようなメニュー作りを行ったりしていきましょう。
接客やカウンセリングは効果的に行えているか
カウンセリングは成約率を上げるために非常に重要なポイントです。一般的にカウンセリングは「お客様のお悩みを聞いて、改善するためのコースやメニューのご案内をする」ことを指します。
ただし、悩みを引き出すのではなく質問して答えるだけのカウンセリングになっていたり、契約を取ることに必死になってしまいお客様の希望に沿っていないコースを提案してしまったりすれば、成約率を伸ばすことはできません。
- 施術前のプレカウンセリング
- 施術中のインカウンセリング
- 施術後のアフターカウンセリング
この3点に分けて適切なアプローチができているか確認していきましょう。
詳しくははこちら
脱毛サロンでのカウンセリングのコツを押さえよう!
集客媒体とターゲット層は合っているか
開業や新メニュー導入の際には、以下のようにあらゆる媒体を使用して集客計画をたてます。
- ホームページ
- SNSアカウント
- Web広告
- フリーペーパー
- 予約ポータルサイト
- 公式LINE
- ポスティング
しかし、どんな世代にも効果的な媒体は無く、店舗のコンセプトと集客媒体が合っているのか確認が必要です。効果測定ができるような仕組みづくりを必ずしておきましょう。
例えば、メインエリアに若年層向けのセルフエステサロンをオープンした場合、競合が多いためWeb広告や予約ポータルサイトに積極的に出稿すると、サロンの認知が広がる可能性があります。
ほかにも、公式LINEに登録してくれたお客様のリピート率が高いことが分かれば、より多くの方がお友達登録してくれるように、サンプルを用意したり、割引などの特典を用意するのも良いでしょう。
効率的な営業活動を行うためにも集客媒体のデータを集め、自分が目指すサロンのターゲット層とのズレがないか定期的に確認してください。
成約率改善を行うために
次に改善するための具体的な策を投じましょう。以下のポイントに注目してください。
- 競合調査や自店の強みの確認
- スタッフへの研修
- ツールの作成
詳しく説明していきます。
競合調査や自店の強みの確認
メニューやターゲット層を考え直す時、必ず競合調査を行いましょう。エステサロンと一口に言えど、脱毛や痩身、フェイシャルなど店舗ごとに特徴があります。
他店との差別化ができていなければお客様は獲得できません。
自分の得意分野とお客様の需要をかけ合わせ、自分のサロンだけの強みを作りましょう。
スタッフへの研修
もし、スタッフの中で成約率に大きな差が出ているようであれば、成績の良いエステティシャンのカウンセリングを参考に、再現性のあるマニュアルを作成しましょう。
カウンセリング力は経験で培う部分が大きく、エステティシャン歴が結果に結びつきやすいのがネックです。しかし、ノウハウやトークスキルのうち言語化できる部分をマニュアルに落とし込めば、成約率の全体的な底上げに繋がります。
マニュアルが完成したら合わせて、ロールプレイングを実施するのがおすすめです。施術現場を想定して、あらゆる事例に備えておくことで、状況に合わせた対応が身につくことでしょう。
ツールの作成
カウンセリングの際に使用するツールの見直しを行いましょう。以下の3つのツールについて詳しく説明していきます。
- カウンセリングシート(カルテ)
- メニュー表
- 施術の説明
カウンセリングシート(カルテ)
カウンセリングシートはより質のいいヒアリングを行なうために必要不可欠です。インターネットで検索するとフォーマットが手に入りますが、できればカウンセリングをイメージしながら自分のサロンで欲しい情報をプラスしてオリジナルのシートを作成しましょう。
メニュー表
メニュー表の料金やコースは分かりやすい表記になっているでしょうか。分かりにくい料金設定はお客様の不信感を生みます。値段設定だけではなく、メニュー表はプランの違いや特徴を伝えられるデザインにしましょう。
悩み別で表記したり、セットメニューの場合はどれくらいお得になるのか表記したり、お客様がひと目見て分かるのか、慎重にチェックしてください。
施術の説明
カウンセリングの際、施術や効果の説明を行うのであれば、よりお客様に理解していただけるような資料を用意するのが良いでしょう。どんなメカニズムなのか説明をするのであれば、図解がある方が分かりやすくなりますし、効果を話す場合はビフォーアフターの写真がある方がより魅力が伝わります。
エステの成約率をアップさせて売上をさらに伸ばそう
エステサロンの成約率をUPさせるための考え方や改善方法について解説しました。
まずは現状把握を行うのが重要です。しっかりと数字に落とすことで共通点が見つけやすくなります。改善すべきことがわかれば、あとは目標といつまでに何を行うかを設定し、PDCAを回しながら目標の達成を目指します。
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