毎年何店舗ものエステサロンが新たに誕生していますが、長く続けられるケースはそう多くありません。およそ半数が開業から1年以内、90%が3年以内に廃業になっていると言われています。

多くのサロンオーナーが「順調なスタートを切りたい」「売上が伸びない状況をなんとかしたい」と考えていますが、有効な対策の1つがコンサルタントを雇うことです。

専門家のサポートを受けるのは大きな助けになりますが、コンサル契約を交わすには多額の費用が必要になり、注意点も多いです。今回のコラムで詳しく解説するので、ぜひご覧ください。

サロン経営コンサルタントとは

そもそもコンサルタントとはどういうスキルを持っていて、何をしてくれる職業なのでしょうか。大まかに色々と教えてくれるというイメージを持っているものの、実際に何をしてくれるかわからないという方も多いでしょう。

コンサルタントとは、一言で説明すると、自身が持っているスキルやノウハウを活かし、サロンが抱えている問題を解決したり、さらに売上を伸ばすために貢献する人を指します。

コンサルタントは一般的なビジネススキルを高いレベルで有していることはもちろん、それぞれ得意分野を持っています。中でもサロン経営コンサルタントは、その名の通り美容系サロンの知見に富んでいます。

サロン経営コンサルタントのメリット

サロン経営コンサルタントを雇うことでどのようなメリットがあるのか、具体的に解説いたします。主なメリットは以下の通りです。

  • 専門家の知識・経験を得られる
  • 思考する時間を節約できる
  • 業界の情報を獲得できる
  • 外部の意見を取り入れられる
  • 解約が可能である

専門家の知識・経験を得られる

業界の専門家であるコンサルタントは豊富な知識や経験を持ち合わせています。それらを享受できる点がコンサルタント契約を交わす最大のメリットだと言えるでしょう。

特に独立してエステサロンを開業する場合、エステに関しては詳しくても、経営に関しては素人ということも少なくありません。多くの新規サロンが廃業に追い込まれてしまう原因の1つでもありますが、コンサルタントを雇って正しい経営を行うことで、あらゆるリスクを回避できる可能性が高まります。

思考する時間を節約できる

長年勤務してきたにも関わらず、エステティシャンが経営に関して詳しくならないのは、経営にあまり関心がないためです。全てのエステティシャンがそれに該当するわけではありませんが、サロン経営のことまで考えてくれる従業員は決して多くなく、孤独を感じている経営者も少なくありません。

つまり、サロンオーナーは基本的に自分1人で経営に向き合わなければならないということですが、普段の業務も行っていると、なかなか経営のことまで頭が回りません。

そのような場合にコンサルタントを雇うと、適切な事業計画を提案してくれたり、問題を抽出してくれたりと、オーナー自身が経営について思考する時間を節約できます。

業界の情報を獲得できる

サロンオーナーでも、雇われているエステティシャンでも、気を付けなければいけないのは、外部の変化や業界のトレンドに疎くなってしまうことです。職場という閉鎖的な環境に捉われていると、新鮮な情報をキャッチできず、時代に置いていかれてしまうということになりかねません。

誰もがインターネットを利用する現代において、情報を得る手段はいくつもありますが、コンサルタントは量が多いだけでなく、質の高い情報を持ち合わせています。契約内容とは直接関係なくても、何気ないやり取りの中で有意義な情報を得られることも多いでしょう。

外部の意見を取り入れられる

小〜中規模な職場において、経営方針を全てオーナーが決めてしまうと、プロジェクトはスムーズに進行するものの、従業員に反感を抱かれやすいというリスクを抱えています。気付かないうちに不満が募り、離職率を高めてしまう要因になってしまうことも考えられます。

対して、コンサルタントはあくまで第三者の立場であるため、提案にも客観性があり、従業員も納得しやすいという特徴があります。従業員に何かを伝える場合も、コンサルタントを経由することでより浸透する可能性があります。

解約が可能である

従業員を雇用する場合、基本的に会社都合で解雇することはできないため、本人が望んで退職しない限り、給与の支払い義務が発生し続けます。

対してコンサルタントの場合、もし納得のいく成果を得られなかった場合でも、任意のタイミングで解約できます。費用そのものは高額ですが、正社員を雇用するよりリスクが低いと捉えられます。

ただし、多くのケースでは契約期間を取り決めます。サロン側の都合で急に解約できるわけではないことを留意しておきましょう。

サロン経営コンサルタントの費用相場

次にサロン経営コンサルを検討する上で重要な費用について触れていきますが、まず理解しておかなければならないことは、コンサル費用は「コンサルタントの能力×時間」で決まるということです。

仮に同じ内容で依頼しても、一般的なコンサルタントと優秀なコンサルタントとでは全く料金が異なります。

また、コンサルの契約形態にはいくつか種類があるので、今回は以下の3種類に関して、それぞれの特徴と費用相場を解説していきます。

  • 顧問契約型
  • 時間契約型
  • 成果報酬型

顧問契約型

中〜長期的な契約を交わし、専任のコンサルタントに監督してもらう形態が顧問契約型です。内容は様々ですが、サロン側の要望を踏まえた上で事業計画を提案してもらい、それに沿ってプロジェクトを進めていくことになります。

月額で報酬を支払うケースが多く、費用相場は月間10万〜50万円程度。親しい関係を築くことで、何気ないことでも気兼ねなく相談できるというメリットがあります。

時間契約型

時間契約型のコンサルは、その名の通り、コンサルタントが実際に稼働する時間に応じて報酬を支払う契約形態です。相場は1時間あたり5,000〜10万円と非常に幅広くなっています。

顧問契約型と比較して時間あたりの費用は高くなっていますが、短期間や単発で依頼することが多いため、継続して契約することが難しい場合におすすめです。

成果報酬型

何らかの成果が上がった際、その利益の一部を報酬として支払う形態が成果報酬型です。基本報酬と組み合わせる場合と、完全な成果報酬の2通りがありますが、そのシステム上、損失を被るリスクは低いと言えるでしょう。

ただ、どのような条件でどの程度のマージンを支払うかは契約によって全く異なり、相場も定まっていません。

サロン経営コンサルタントを雇う場合の注意点

サロン経営コンサルタントを雇う場合の注意点を解説していきます。主に以下の3点に気を付けましょう。

  • 契約のゴールを明確にする
  • 会社の知名度だけで決めない
  • ノウハウを蓄積させる

契約のゴールを明確にする

コンサル契約を交わす際、必ず目指すゴールを明確にするようにしましょう。「売上を伸ばしたい」という場合でも、具体的に金額を設定すべきです。

ゴールを明確に定めることで、コンサルタントもそれに沿った事業計画を提案してくれます。プロジェクトの達成度を測る指標にもなるため、必ず具体的なゴールを定めた上で依頼しましょう。

会社の知名度だけで決めない

費用や実績など、コンサルを依頼する会社を選ぶ際はいくつかの項目を比較することになりますが、会社の知名度だけで決めるのは控えましょう。

同じコンサル会社であっても、結局コンサルを行うのは1人、もしくは複数人のスタッフであり、少なからず能力に差があります。正式に依頼する前に、どのような人が担当になるのか、可能であれば直接コミュニケーションを取ってから検討するのが望ましいです。

そういった点では、コンサル会社ではなく、個人や他の会社に依頼するのも選択肢の1つです。

ノウハウを蓄積させる

コンサルタントを雇う上では、契約が終了した後も重要です。いくら契約期間中は経営が順調でも、契約が終了した瞬間に経営が傾いてしまっては意味がありません。

そのため、コンサル期間中にできる限りノウハウを吸収し、サロンスタッフだけでも問題なく経営していけるように育成していくことが重要です。

美容機器メーカーのサポートもおすすめ

解説した通り、サロン経営コンサルタントを雇うのは厳しい競争を生き抜くために有効な対策の1つだと言えるでしょう。もし現在経営に不安を抱えているオーナー様は、ぜひ一度検討してみてください。

ただ、コンサル契約を交わす上でどうしてもネックになるのは費用の高さです。もしコンサルタントに予算を費やすのが難しいという場合は、美容機器メーカーの経営サポートを受けるのもおすすめです。

エステサロンで使われている業務用の美容機器は様々なメーカーから販売されていますが、中には特典として美容機器の購入者に対して無料で経営サポートを行っているメーカーもあります。各メーカーがそれまで蓄積してきたノウハウを獲得できるということで、大きな効果があるでしょう。

NBSもその1つです。長年美容業界に携わってきたノウハウを活かし、サロンオーナー様に寄り添ってサポートさせていただきます。コンサルを検討している方や、具体的なサポート内容が気になるという方は、ぜひ一度お問い合わせください。