自宅の空きスペースで美容サロンを開業する【自宅サロン】は人気の開業形態の1つ。ライフワークバランスがとりやすく、賃料もかからないので開業費用をぐっと押さえられるのが魅力です。しかし、自宅だからこそ気を付けなければいけない点も多くあります。

その1つが玄関です。お客様が来店したときに第一印象を決める玄関は、インテリアはもちろん防犯対策も欠かせません。

今回のコラムでは自宅サロンを開業する上で重要な玄関について徹底解説していきます。自宅サロン開業やリフォームを検討されているオーナー様はぜひ参考にしてください。

自宅サロンの理想の間取りとは


まずは、自宅サロンの理想の間取りについてお話していきましょう。

  • 施術室と玄関が近い
  • 玄関が家族用と分かれている

施術室と玄関が近い

自宅サロンと言っても、ネイルサロンやエステサロン、マツエクサロンなど種類はさまざまです。しかし、どのお客様も「きれいになりたい」「気分転換したい」「リラックスしたい」などのお悩みを解決するために来店されているのは同じ。

そのため、施術中だけではなく、店舗に入った瞬間から日常から離れ、悩みから解放されるような空間を作ることが重要です。

玄関から近い場所に施術室を確保できると、余計な生活感を省くことが容易になります。

どれだけインテリアに凝っていても、キッチンやリビングには生活感が出ます。玄関から施術室までの導線を短くして、生活空間を見せないようにすることがベスト。防犯面を考えても生活空間としっかり区切っておく方が安心でしょう。

玄関が家族用と分かれている

これから新築したり、改装を考えたりしている方は、思い切って玄関を分けるのも手です。

家族が使う玄関は物が散らかったり、においが気になったりしてしまうもの。玄関を分けることで、家族の使いやすさをキープしたまま、店舗の作り込みが可能です。家族が暮らす上でのストレスも軽減できますよ。

賃貸マンションでの開業は基本的にNG


自宅サロンの注意点として、賃貸マンションでの開業は基本的に行えません。これは、物件を借りるときに行った契約内容が関係しています。この契約には“住居用”と“事業用”があり、ほとんどの場合“住居用”で契約を行っているはずです。

自宅で開業する際は、事業用の契約を再度結ぶ必要があります。不動産会社に黙って開業を行うと、最悪の場合退去を求められる可能性もあります。

これは分譲マンションでも同様ですので、開業前に相談しておきましょう。

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自宅サロンの玄関づくりのポイント

お話した通り、美容サロンとはいえ、形態はさまざま。しかし、どんな美容サロンでも共通している玄関づくりのコツがあります。

  • 清潔感を保つ
  • お店のコンセプトを表す
  • 生活感と切り分ける

清潔感を保つ

自宅サロンはお客様のキレイを叶える場所。常に清潔で整理整頓されているようにチェックしてください。

家族と玄関が同じ場合は、靴が出しっぱなしになっていたり、砂や土などの汚れがたまっていたりしないかお客様が来る前に確認しておくことが大切です。土間は水ぶきも行い、隅々まできれいにしておきましょう。

お店のコンセプトを表す

玄関は自宅サロンの第一印象を決める場所。お客様が、仕事や家事などの日常から非日常へと切り替えができるように、サロンのコンセプトをしっかりと反映させましょう。

例えば、近隣の主婦向けに手軽な価格で通い続けられるカジュアルなエステサロンがコンセプトであれば、明るく爽やかな玄関がベスト。サロンのコンセプトに合わせたカラーで統一感を出しましょう。

生活感と切り分ける

自宅サロンの課題として挙げられるのが、生活感との切り離しです。どれだけ施術室のインテリアを作りこんでいても、

  • 靴が散らかっている
  • 生活臭がする
  • コート掛けにすでに家族の衣類がかかっている
  • 掃除道具が置いてある

など、生活感の溢れる玄関では台無し。お客様の目の届かないようにパーテーションを活用したり収納を工夫したりしてください。

お店の雰囲気をアップする!おすすめのアイテム


ここからは、具体的なおすすめアイテムについて紹介していきます。サロンの雰囲気に合わせて作りこんでいきましょう。

  • 傘立て
  • コート掛け
  • 玄関マット
  • 観葉植物
  • ディフューザー
  • スリッパ
  • 照明

傘立て

お客様専用の傘立ては必須。大きく場所を取るデザインより、小さめのものが出し入れしやすく便利です。日傘や折り畳み傘なども掛けられる様なタイプがおすすめ。

コート掛け

秋~春にかけて、上着を着用する期間にはコート掛けも準備しておきましょう。ロングコートや大きめのダウンコートでも問題なく利用できる安定感のあるものを選んでください。

玄関マット

玄関の雰囲気を明るくしてくれる玄関マットもインテリアや雰囲気作りに役立ってくれます。サロンのロゴが入ったものでも1万円程度で作成できますよ

コンセプトに合わせた色やデザインでオリジナルの玄関マットを作ってみてはいかがでしょうか。

観葉植物

空間を明るく、そして心を和ませてくれる観葉植物は、おしゃれな雰囲気を作るのにぴったり。見た目や大きさ、育てやすさなど、さまざまな種類があるので自分のサロンに合わせて選ぶと良いでしょう。

他にも鉢植えや切り花などもおすすめ。四季に合わせて変更することで、リピーターのお客様にも喜んでいただけることでしょう。

ディフューザー

サロンの雰囲気作りというと、どうしてもインテリアや家具に目が行きがちですが、特別感を演出するのは視覚だけではありません。五感に働きかけることが非日常の空間を作り出すには大切です。

中でも玄関は【匂い】に気を付けたい場所。嫌な匂いがしないように気を付けておきましょう。

ここで注意したいのが、香りには好き嫌いがあるということ。香りに敏感なお客様の場合気分が悪くなってしまうこともあります。香りが強すぎない物を選択しましょう。

スリッパ

忘れてはいけないのがお客様用のスリッパ。お客様が気持ちよく過ごせるように専用のものを準備しておきましょう。

お客様ごとに消毒、こまめな取替を行い、常に清潔であるように気を配りましょう。

照明

照明は部屋の雰囲気を決める重要な役割があります。高価格帯のラグジュアリーなサロンであれば、照明は落ち着いた物がベター。間接照明などを取り入れるとぐっと大人っぽい雰囲気にしてくれます。

内装や壁紙と異なり、照明は大がかりな施工が不要なのもメリット。種類も多いため、サロンの雰囲気に合わせて手軽に楽しんでください。

防犯対策も忘れずに


自宅サロンの玄関で忘れてはいけないのが防犯カメラです。不特定多数の方が自宅の住所を知る可能性があること、他人が敷地に出入りする機会が多いことは忘れてはいけません。

いくら【女性限定】【予約制】【紹介制】と謳っていても、知らない人がいきなり訪れることを100%防ぐことはできません。

万が一何かがあった時に家族や自分を守るためにも、防犯カメラはいくつか設置するようにしておきましょう。安いものであれば5,000円程度から購入が可能です。

関連記事:脱毛サロンの防犯対策はどうする?重要性やポイントを紹介

自宅サロンは玄関づくりが重要

自宅サロンを開業する際、気を付けておきたい玄関作りについて紹介しました。玄関やトイレ、洗面所などは、生活感が出やすい場所です。お客様に「通いたい!」と思っていただけるためにも

  • 清潔感を保つ
  • お店のコンセプトを表す
  • 生活感と切り分ける

この3つを大切に玄関を整えていきましょう。

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業務用美容機器の製造販売を行う株式会社NBSでは、これまで培ってきたサロン開業・運営ノウハウを活かし、お客様の経営を全面的にサポートいたします。「初めての経営で不安」「差別化ってどうしたらいい?」などお気軽にご相談くださいませ。