エステティシャンは、やりがいもあり、美容が好きな方には天職とも言える仕事です。
しかしその一方で、離職率が非常に高く、入社して3年以内に半数の方が辞めてしまうとも言われています。
今回のコラムでは「エステティシャンを続けるのが辛い」「新卒で入ったばかりだけど辞めたい」と悩んでいる方に向けて、円満に辞める方法やスキルを活かせるおすすめの転職先について解説していきます。
エステティシャンを辞めたいと思う理由は?
美容のプロとも言えるエステティシャン。お客様の悩みに寄り添いサポートしながら、キレイを叶えるとてもやりがいのある仕事です。
お客様から「ありがとう」と直接言っていただけることも多いですが、仕事の裏側にはハードさや厳しさを感じることもあり、そのギャップから退職を考える方も少なくありません。
ここでは、エステティシャンの方がどんな悩みを抱えているのか紹介します。
- 人間関係が辛い
- 勤務時間が長い
- 給料に不満がある
- ノルマが厳しい
- 体力的な不安がある
- クレームによるストレスが溜まる
人間関係が辛い
エステを始め美容業界は、女性ばかりの会社や店舗が多いのが特徴で、男性にとっては居心地の悪さを感じるかもしれません。基本的には、店舗のスタッフやチームで協力しながら働ける職場が多いですが、中にはギスギスした雰囲気が漂う職場もあります。
厳しいノルマから従業員とお客様の取り合い、美容にこだわるあまり自分にも人にも厳しい上司や先輩、店長と考え方の違いなど、ストレスを溜め込み退職を考えることもあるでしょう。
勤務時間が長い
エステサロンをはじめとするサービス業は、土日祝日や仕事帰りなどがゴールデンタイムとなります。大手エステサロンは基本的に夜遅くまで営業しており、勤務時間が長くなることもあるでしょう。
仕事帰りに予約する方が中心のため、基本的には連日遅くまで勤務することになるのは仕方のないことです。
美容業界は流れが非常に早く、情報をキャッチアップしていくこともとても重要になります。情報収集や研修を休日や閉店後に行う場合、さらに勤務時間が長くなります。
若い時や独身時代は頑張れていても、結婚や出産などライフイベントを迎えた時、シフト勤務や夜遅くまでの業務を続けることが不可能となり、退職をせざるを得ないこともあります。
将来の事を考え、長く続けられる仕事に早めに転職をと考える方も多いです。
給料に不満がある
エステティシャンの初任給は18万〜21万円、年収は350万程度が平均と言われています。残業時間の長さや業務内容のハードさから、給料と業務内容のバランスが悪いと感じることもあるでしょう。
頑張ったことが正当に評価され、給料として反映されることは仕事のやりがいやモチベーションに繋がります。
「給料が上がらない」「達成できないような高いノルマの設定でインセンティブに期待できない」などの状態では、仕事での頑張りが認められていない気持ちになり、働くことへのモチベーションが低くなってしまいます。
ノルマが厳しい
エステサロンによっては、売上にノルマが課されることがあります。売上目標を達成できないと、インセンティブが発生せず給料に響いたり、叱咤されたりすることもあるようです。
厳しいノルマに対して、自分で商品を購入したり、同僚と協力してコースを契約しあったりしてしまえば、結局給料を使ってしまうので苦しい生活が続くことも。
本来エステサロンは「お客様に寄り添って接客を行う」ことが重要です。しかし、ノルマありきで商品の購入を勧めたりコース追加の案内を行わなければいけなかったりするのが非常に憂鬱だと感じる方も多いです。
体力的な不安がある
華やかな印象があるエステティシャンですが、実はかなり体力が必要な仕事で、日々全身を酷使します。
- 腰痛やヘルニア
- 手荒れ
- 腱鞘炎
- 肩こり
- 足のむくみ
など慢性的に悩む方も多いです。ヘルニアを発症してしまうと、エステティシャンだけではなく今後の仕事の選択にも影響が出ることがあります。
定期的にしっかり休憩を取り、疲れを取ることができれば、こういった身体の不調を防止できるかもしれませんが、こればかりはお客様の予約によるため自分ではコントロールが難しいのが実情です。
今は大丈夫だとしても、年を重ねても働き続ける事ができるのか心配になる方が多いのも頷けます。
クレームによるストレスが溜まる
感謝を直接伝えられることが多いと前述しましたが、接客業ですからクレームの発生も避けられません。うまく結果が出ていない、施術中の配慮不足など多くの理由がありますが、理不尽なクレームを受けることもあるでしょう。
お客様に振り回されることが続けば、人間不信に陥り仕事に行くのが辛くなってしまうかもしれません。
円満退社するには
退社することを決意した後、仕事に関してのモチベーションが無くなってしまうかもしれませんが「出社しない」「仕事を適当に行う」などは避けましょう。
退社する前にトラブルを起こして、余計なストレスをかける必要はありません。ここでは辞める際の注意点をお伝えします。
- 繁忙期を避ける
- 早めに希望退職日を伝える
- 先輩や同期、お客様には口頭で伝える
- 引き継ぎをしっかり行う
繁忙期を避ける
年末年始、年度末、夏場はエステサロンが混み合う最盛期です。この忙しい時期に退職してしまうと人手不足に陥る可能性があります。繁忙期を避けて退職するほうが、残るスタッフや担当のお客様への負担を軽減することができます。
早めに希望退職日を伝える
退職時には、就業規則に則って退職願を提出する必要があります。
この規定は会社によってさまざまですが基本的には1か月〜2か月前までと決められていることが多いです。シフトの状況や引き継ぎに必要な期間から逆算して退職の相談を行いましょう。
心身ともに限界で早めに辞めたい場合もあるでしょう。その場合、民法では退職から2週間で契約終了できることが保証されているので安心してください。
先輩や同期、お客様には口頭で伝える
お世話になった先輩や仲の良い同期、指名してくださったお客様には直接退職することを伝えるのが礼儀です。
お客様にとってエステサロンとは、自分のコンプレックスを打ち明けて、解決に導いてくれる場所です。特に長く担当しているお客様からは美容に関する悩みだけではなく、プライベートの出来事や悩みを相談していただいた経験もあるはずです。
当日まで知らず突然退社となれば、お客様は困惑しますし、アドバイスや相談に乗ってくれた先輩も悲しさや不満が募るでしょう。しっかりと口頭で退職について伝えましょう。
引き継ぎをしっかり行う
仕事の引き継ぎは退職前に必ず行いましょう。多くのエステサロンではカルテが用意してありますが、施術中の会話で引き出したお客様の環境や注意事項など忘れずに共有しておきましょう。
引き継ぎを行わず、お客様や店舗に迷惑をかけるのは社会人としてNGです。
経験を活かす!エステティシャン後の転職先
エステティシャンを退職した後、どんな業種で働くことができるのでしょうか。他のエステサロンに転職する以外でエステティシャンで培った知識やスキルを生かせるおすすめの業種・職種をご紹介します。
- 販売・サービス業
- 美容関連メーカー
- 独立開業
- 他業種にチャレンジ
どれもエステティシャンからの転職の場合未経験でもチャンスが有る職業です。希望する働き方が叶うようにどんな方におすすめなのか詳しく見ていきましょう。
販売・サービス業
お客様とコミュニケーションを取るのは好きだけど、ノルマ達成のための営業が苦手だった方には、異業種での接客をおすすめします。
具体的には
- 美容部員
- アパレル
- 受付
- 旅行代理店のカウンター
などが挙げられます。
エステティシャンで培ったコミュニケーション能力はすぐにでも活かすことが可能です。業種や会社によっては高いノルマが設定されている可能性があるので会社の口コミや面接で必ず確認を行ってください。
美容関連メーカー
エステティシャンとしての経験や知識を生かすのであれば、美容関連のメーカーへ転職するのもひとつ。一口に美容関連といっても化粧品や薬剤、整髪、美容機器と多くの企業があります。
美容機器、化粧品のメーカーであり商社でもある、我々【株式会社NBS】でもさまざまなポジションで活躍してくださる方を募集しております。
- 反響営業
- インストラクター
- サポートデスク
- 営業事務
- エンジニア
- 経理・総務・人事
- クリエイティブ
脱毛機を始めとする業務用美容機器の商品の開発、販売からサロンの開業支援を行う弊社は、美容現場の声を大切にしています。そのため、エステティシャンとしての経験は大きな強みになります。
仕事だけではなくプライベートや家族とのバランスを取りながら、キャリアアップを目指していけるのが弊社の魅力です。自分らしく働くために転職を考えているかたは、ぜひ採用ページをご覧になってください。
独立開業
「エステティシャンの仕事が好き」「できれば続けて行きたい」と考えている場合、エステサロン勤務の経験やノウハウを活かし、思い切って独立開業を行うのも良いでしょう。
- 自分のペースで働ける
- 年収アップを目指せる
- お客様の希望に沿った施術をしたい
- 今までの知識や技術を活かせる
など、理想的な働き方を実現することができます。
他店との差別化を目的として、プラスアルファで資格取得を行うのも良いでしょう。鍼灸師を取得して幅広い知識のある美容鍼灸師、美容師免許を取得してアイリストとエステティシャンの二足のわらじなども他店との違いを出すにはぴったりです。
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エステサロンからの独立!開業を成功させるには?
他業種にチャレンジ
エステティシャンとしてお客様をサポートしてきた経験を生かした営業事務やアシスタントなどの一般職も人気です。データの入力やお客様の応対を行う事が多く、体力的な不安を考えて長く働ける会社を選びたい人にはぴったりでしょう。
他にも「接客も営業も得意だったけど待遇や人間関係の改善をしたい」という方には一般企業での営業職もおすすめです。営業成績によりインセンティブが望める会社であれば、やりがいだけではなく年収のアップも狙えます。
エステティシャンのスキルを生かして転職を
エステティシャンのお仕事は、イメージとは裏腹に心身ともにハードで「辞めたい」と考えることもあるでしょう。退職する際は、引き継ぎをしっかり行う、早めに退職日を伝えるなど、残るスタッフやお世話になったお客様へ迷惑をかけないように心がけると、退職までスムーズに終えることができます。
エステティシャン以外にも、知識や経験を活かせる職場はたくさんあります。
「美容が好き」「キャリアアップを目指したい」という方には、美容関連メーカーに転職するというのもおすすめです。
NBSでは【現場目線第一主義】にこだわっており、エステサロンでの勤務経験は大きな強みになります。
実際に元エステティシャンのメンバーが各部門で活躍しています。弊社で働くことに興味を持ってくださった方はぜひ採用ページをご覧ください。