エステサロンを開業する際に、多くのオーナー様が迷い、時間を費やすのが「内装」です。内装は、エステサロンのコンセプトを具現化する重要なポイントのひとつ。
理想のサロンを実現するために内装工事、そしてインテリアまで、一貫した選択を行う必要があります。
しかし、頭の中でいくら綿密にイメージしていても「なんだかうまくまとまらず統一感がない…」なんてことがよく起きるのも事実。
今回は「高級エステサロン」の内装に絞って、どんなポイントを抑えれば良いのか、店舗の雰囲気をまとめるコツなどを解説していきます。
もくじ
内装はエステサロン運営の成功を握る
前述した通り、エステサロンの運営において内装は重要な要素のひとつ。いくらサービスや立地が良くても、「店舗内で落ち着けない」「不快な気持ちになった」となれば、顧客は定着しません。
高級エステサロンを成功させるためにはリピーターを獲得することが鍵になります。「もう一度来たい」と思っていただくためには、スタッフの接客・施術の高いスキルはもちろん、内装も同等に重要になるのです。
エステサロンでの内装づくりのポイント
まずは、高級サロンに限らずエステサロンにおける内装の考え方から解説していきます。
- ターゲット・ペルソナを決める
- コンセプトを明確化する
- お客様視点で構想する
- 清潔感を演出する
ターゲット・ペルソナを決める
エステサロンの内装はおしゃれなものであれば何でも良いというわけではありません。
男性なのか女性なのか、年代はどれくらいなのか、ターゲットにより内装は大きく変わります。サロンを開業する際にはターゲットのイメージを膨らませておきましょう。
できればターゲットより詳細にイメージを練ったペルソナを想定するのもおすすめです。
具体的なお客様像を想定することで、どんなインテリアが好きなのか、どんな悩みがあるのか、どんなお店を参考にすれば良いのかなど詳しくイメージしやすくなります。
コンセプトを明確化する
店舗を構えるとき、どんなお店にしたいか考えた事があるはずです。
「一人ひとりの体調に合わせた施術を提供するオーダーメイドサロン」「日常を忘れて特別な時間を過ごせるプライベートサロン」などコンセプトを明確化しておくと、内装選びの軸になってくれます。
お客様視点で構想する
店舗づくりで一番大切なのは、主観的にならずお客様にとって居心地が良いサロンであること。自分が好きなテイストのものばかりを集めていると、なんだかちぐはぐになってしまったり、ターゲットとするお客様の好みと外れてしまったりすることもあります。
リラクゼーションを目的としているのであれば、おのずと店舗の内装は落ち着いた色合いになるでしょう。このようにどんなコンセプトのサロンで、お客様にどんな時間を過ごしてほしいのか考えることで内装がスムーズに決定していきます。
清潔感を演出する
エステサロンは、お客様にリラックスしていただいたり美容を提供したりする場所です。清潔感のある空間であるのは基本中の基本。
余計なアイテムは設置せずシンプルな内装に仕上げたり、掃除がしやすいように導線を意識したレイアウトを考えるのも重要です。
高級エステサロンの内装とは
次に高級エステサロンを開業するのであれば、プラスで抑えたいポイントをお話していきます。
- 非日常な空間を演出する
- ゆとりのある空間にする
- 細部の装飾にこだわる
非日常な空間を演出する
お客様の多くは「日常と離れてリラックスしたい」「期待を越えるようなプロの施術でさらにきれいになりたい」といった願いを持ってエステサロンに来店されます。
この願いはどちらが欠けても満足感は得られません。例えば、いくら腕の良いエステティシャンがいたとしても、清潔感がなく騒がしいエステサロンにはリピーターはつかないでしょう。
高級エステサロンとなれば、自然とお客様のハードルもあがります。技術や接客だけではなく、そのエステサロンで過ごす時間がどれだけ特別なものだったか、価値を提供しなければいけません。
ゆとりのある空間にする
高級エステサロンを検討する場合、実は物件選びから注意する必要があります。一般的に狭い店内は情報が詰め込まれてしまうので、量販店のようなにぎやかな印象を与えます。
バックヤードなどは小さくても構いませんが、施術スペース、カウンセリングスペースはゆとりが生まれるようなレイアウトを意識して下さい。
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お客様を何組か受け入れる場合は、完全個室・半個室にするのがベスト。他のお客様の声が聞こえるなんてことはくれぐれも無いように注意しましょう。
細部の装飾にこだわる
高級感は細部に表現されます。扉やカーテン、ソファーなど、面積が大きなものはシンプルでありながらデザイン性の高い物を選ぶと雰囲気をうまく演出してくれます。
シャンデリアや間接照明など、照明器具にもこだわりましょう。明かりは特別感をぐんと上げてくれます。
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例えば、リラクゼーションを目的としているサロンであれば、店舗内はシックで落ち着いたカラーでまとめ、施術室は暗めがベター。川のせせらぎや鳥のさえずりなどの自然音をBGMにチョイスするのも良いでしょう。
高級エステサロンの内装工事費は?
一般的なエステサロンであれば、内装工事にかかる費用は坪単価10万円ほどといわれています。
しかし、高級サロンとなれば、内装工事費もかさみます。依頼する会社にもよりますが、おおよそ1坪30〜50万円といわれています。
できる限り料金を抑えたい場合は
- 居抜き物件を利用する
- 大型家具や美容機器はリースを検討する
- 施工業者、設計会社へあらかじめ予算を伝えておく
など、物件選びから条件を絞ると良いでしょう。
居抜き物件とは、前のテナントの内装や設備を残したまま売り出したり、貸し出す物件のこと。
エステサロンだった物件を見つけられれば、設備はそのまま使用しリフォーム程度の工事に抑えることができます。この場合、開業費用を大幅に減額することが可能です。
加えて確認しておきたいのが、施工業者の実績です。オフィスデザインが得意なのか、店舗デザインが得意なのか、会社によって得意分野はさまざまです。自分が納得の行く店舗を作るためにも、施工実績はチェックしておきましょう。
内装工事前のショールーム見学がおすすめ
壁や床材などは一度設置してしまうと、簡単に取り外す事ができないため、慎重に選ぶ必要があります。
写真やカタログ、見積りだけで選ばず、必ず商品を取り寄せて確認しましょう。もし、ショールームなどを見学できるのであれば、ぜひ足を運んでください。
「実物を見ると色合いが違う」「小さなサンプルで見たときとショールームで実際使用されているものを見ると雰囲気が異なる」ということはよくあることです。
そして、迷ったときにはスタッフやプロのインテリアコーディネーターに積極的に相談してください。どんな組み合わせが人気なのか、トータルコーディネートも含めて提案してくれますよ。
高級エステサロンは内装にもこだわりを
高級エステサロンの内装づくりのポイントは以下の3つ。
- 非日常な空間を演出する
- ゆとりのある空間にする
- 細部の装飾にこだわる
店舗の内装は、エステサロンが成功するためのカギを握ると言っても過言ではありません。特に高級エステサロンではお客様も「価格以上の体験」を期待して来店しています。
施術や接客だけではなく、来店からご帰宅までスペシャルな時間を過ごせるよう、お客様の立場に立って店舗づくりを行っていきましょう。