一概に「業務用エステマシン」と言っても種類・機能・効果は大きく異なります。自分のサロンに最適なマシンを選ぶのに苦労している方は多いのではないでしょうか。
今回のコラムでは、サロンにとって理想のエステマシンを選ぶ方法をご紹介します。
業務用マシンと家庭用マシンの違い
業務用エステマシンの選び方の前に、業務用マシンと家庭用マシンの違いを理解しておきましょう。ご家庭で使用できる家庭用マシンと業務用マシンとの違いを明確に理解することで、サロンの強みをしっかり打ち出したコンセプト設計や宣伝活動が可能になります。家庭用と業務用には、具体的に以下のような相違点があります。
機能性
業務用エステマシンは1台に多様な機能が備わっている機種も多く、豊富な施術メニューを行うことができます。業務用マシンに比べて、家庭用マシンは価格が低い分、機能が少ないという特徴があります。
効果
業務用マシンは取り扱いに注意が必要である分、出力が高く、短期間で効果を発揮することができます。一方で家庭用マシンは、コストや安全性を考えて出力が抑えられています。業務用マシンよりリーズナブルに購入できるものの、効果を実感するまでにはある程度の時間を要します。
コスト
業務用マシンと家庭用マシンでは、機能や効果の違いから、コストにも大きな差があります。
一般的に家庭用マシンの相場は1万~10万円ほど。決して安いわけではありませんが、一般の人でも手が届く料金設定だと言えます。
対して、業務用マシンは1台導入するだけでも数百万円というコストが必要になります。最安値レベルでも100万円程度かかりますが、その分高い効果を発揮します。
サイズ
業務用マシンは機能の豊富さや、出力の大きさから大型のものが多いです。設置するだけでも相応のスぺ―スが必要になりますが、家庭用マシンは基本的にどれも小型で、部屋を圧迫することがありません。
また、電池式や充電式などのコードレスタイプも多く、電源から離れている場所でも使用することができます。
業務用エステマシンの種類
業務用エステマシンにはどのような種類があるのか、大きく三つに分けてご紹介します。自身のサロンで行いたい施術に合わせて、業務用マシンを絞りましょう。
痩身機器
痩身機器は、美しく健康的に痩せることを目的としたエステ機器です。痩身機器は以下の4種類に分類することができます。
- 超音波
- ラジオ波
- 脂肪冷却
- 電気刺激
- 吸引
5種類にはそれぞれ違った特徴や効果があります。自身のサロンで展開していきたい施術メニューに合わせて、マシンを選びましょう。
脱毛機
エステサロンで使用される業務用脱毛機は、主にフラッシュ式と呼ばれるもので、毛根に高熱の光を当てて脱毛を促します。
一概にフラッシュ式と言っても、マシンによって、
- 価格
- 効果
- 痛み
- 照射スピード
- 脱毛以外の効果
- 1ショットの当たりのコスト
などが異なります。
近年は、女性だけでなく、メンズ脱毛や老後に向けての介護脱毛、キッズ脱毛など、性別や年齢を問わず、幅広い層から脱毛需要が高まっています。それに伴い、脱毛サロンを開業する企業が急増している中で、より優れたマシンを選んで集客に繋げることが望ましいです。
脱毛機を購入する際は、可能な限り現物を使って、使用感を確かめましょう。
美顔器
美顔器を使用して得られる効果は、
- 肌の引き締め
- 保湿
- 肌の汚れや古い角質を落とす
- 毛穴ケア
- ニキビや肌荒れの予防・改善
- エイジングケア
- リフトアップ
など、数多くあります。
一つの機能に特化したマシンもあれば、複数の機能を持つマシンもあります。自分のサロンで提供したいメニューに合わせて、マシンを選ぶようにしましょう。
業務用エステマシンの費用相場
業務用エステマシンの相場を詳しくご紹介します。
例えば、業務用脱毛機を購入した場合の相場は、安くても100万円以上、高いものだと500万円程度かかります。レンタルであれば大幅に初期費用を抑えることができますが、毎月数万円のレンタル料がかかるため、長期的に考えると大きな負担になります。
初期費用を抑えることを優先するのか、ランニングコストを抑えることを優先するかは、サロンの資金状況に合わせて変えていく必要があります。
理想の業務用エステマシンの探し方
エステマシンは国内外で数多く開発・販売されています。
痩身や脱毛など用途の違いに加えて、本体価格ひとつとってもその幅は広いです。また、性能や機能、ランニングコストともなると特徴の違いは至る所に見つかります。
バリエーション豊かなエステマシンの中で最適なものを見つけるには、様々なルートから情報を集めましょう。
大手美容機器ポータルサイトを見る
大手業務用美容機器のポータルサイトも商品探しに役立ちます。複数メーカーのエステ機器を確認できるため、思わぬ情報や知らなかったメーカーの機器を見つけられるかもしれません。
メーカーの公式サイトを見る
各メーカーの公式サイトを見てみましょう。
また、口コミサイトなどから評判を集めるのではなく、美容機器メーカーが発信する情報を参考にしてマシンの種類や主な機能について情報収集することをおすすめします。資料請求をしたり、製品について各会社への問い合わせを行ったりするのも効果的です。
展示会に参加する
エステ機器業界では、定期的に見本市を開催しています。
- ビューティーワールドジャパン
- エステックジャパン
など、こういった大規模な展示会のほか、商談会などが定期的に開催されていることがあります。様々なメーカーから最新機種や定番機種などが出展されることはもちろん、自社商品を良く知る社員さんと直接お話ができる貴重な機会となっています。
複数のマシンを比較しながら探していくことで、自分の店舗に本当に適したものと出会えるかもしれません。積極的にブースを回ってみましょう。
エステ機器メーカーのショールームに行く
メーカーやエステ機器を扱う店舗のショールームがある場合は、足を運んでみましょう。
ショールームでは商品を見たり、スタッフに質問したりすることができます。また、希望マシンを体験できるところもあります。
もし希望するマシンがなかったとしても、最新機種や他の美容機器について話を聞くことができるため、一度足を運んでみることをおすすめします。
失敗しない業務用エステマシンの選び方
失敗しない業務用マシンを選ぶためには、様々な観点から店舗に適したマシンであるか判断する必要があります。実際に使う時のことを考えて、提供したいメニューはできるか、集客に繋がる機能があるかなどを確かめましょう。
初期費用・ランニングコストを確認する
初期費用を抑えたい場合は、いきなり新しいマシンを購入するのではなく、レンタルすることがおすすめです。レンタルは初期費用を抑えるだけでなく、本当に自分のサロンにマシンが適しているのか、一定期間お試しとして使用することもできます。
ただし、レンタルはマシンを安く買えたとしても、ランプやヘッドなど交換が必要な消耗品に費用がかかったり、電力消費量が大きく電気代が高くついたりすることがあります。
実際にかかるコストを概算し、他の経費も合わせ、サロン全体の運営費用が高すぎないか確認しましょう。
機能性・効果の高さを確認する
例えば同じ痩身用であっても、
- 超音波の力で脂肪にアプローチするキャビテーション
- 高周波を利用して身体の深部まで温められるラジオ波
- 筋肉を動かして脂肪燃焼を図るEMS
など種類は様々です。
お客様に提供したい施術に合わせて、機器の性能を絞り込みましょう。また、実際に使用してみることで効果を体験してみると
痛みや安全性を確認する
お客様にリラックスして施術を受けていただくためには、マシンの痛みや安全性にも注意が必要です。
例えば脱毛サロンの場合、肌への照射時に刺激を感じるお客様がいます。こういったリスクやデメリットの回避も考慮すべきでしょう。
効果の高さはもちろんですが、快適に施術を受けられることはお客様にとって大きなメリットとなり得ます。可能であれば実機を体験し、痛みや安全性を確認しましょう。
サロンに適したサイズ感を選ぶ
マシンを購入してみたものの、いざ届くと「想像以上に大きい…」なんてこともあります。特に自宅の一室を使うような小さなサロンの場合は、部屋の広さに対してマシンが大きすぎると、お客様に圧迫感を与えかねません。
また、ヘッドが重いと、長時間の施術を行う際、エステティシャンにとって大きな負担になります。なるべく現物を確認して、自分のサロンでも活用できるかを確かめましょう。
保証・サポートが充実したものを選ぶ
故障リスクや不具合に備えて、保証・サポートが充実したマシンを選びましょう。
公式ホームページや資料などに記載がありますが、不明点があれば必ず購入前に確認しておきましょう。
業務用エステマシンの購入は慎重に
お店の顔ともなる業務用エステマシン。お客様にお店へ通い続けていただくためにも、サロンのコンセプトにマッチしたマシンを選びましょう。理想の業務用エステマシンを選ぶには、なるべくたくさんの現物を見て、メーカー担当者や業者と話をすることがポイントです。