エステメニューは、ネーミングで施術内容や魅力を伝えられるため、お客様の購買意欲を高める有効な手段になります。ただし、適切なネーミングでなければ逆にネガティブな印象を持たれかねないため、効果的なメニュー名をつける必要があるでしょう。

この記事では、エステメニューのネーミングのポイントについて解説しています。NGなメニュー名の例もまとめているので、ぜひあわせてご覧ください。

売れるエステメニューはネーミングが鍵


どんなに優れた技術があっても、お客様に選んでもらえなければその素晴らしさを伝えることができません。エステメニューのネーミングは、施術の内容と魅力を端的に伝えられるため、お客様の心を捉える第一歩として有効です。

直感的に選びたくなるネーミングは、見た人の目に留まりやすく、予約数を大きく左右するでしょう。また、オリジナリティのあるネーミングはブランドイメージを強化するため、リピート率の向上にもつながります。

【エステメニュー】ネーミングのポイント

エステメニューのネーミングを考える際は、どのような表現をすればターゲットに伝わるかということを意識しましょう。十分な時間をかけて検討し、自己満足ではなくお客様の興味を引くメニュー名を考えることが大切です。

コンセプトに合わせる

サロンのコンセプトに合わせたネーミングにすることは重要で、あまりにイメージとかけ離れすぎると既存の顧客が離れてしまう可能性があるため注意が必要です。たとえば、ラグジュアリーな空間がコンセプトにも関わらず、低価格をアピールするようなメニュー名にしてしまうと「イメージと違う」と思われかねません。

コンセプトを設定しているサロンは多いため、ネーミングに違和感がないか、雰囲気にマッチしているかを意識してみましょう。

ベネフィットを伝える

お客様が、「エステメニューを受けたあとの姿」をイメージできるようなネーミングは、選ばれやすくなります。たとえば、「美肌になる」よりも、「透明感のあるモチモチ肌になる」のほうが、より具体的にイメージできるでしょう。

エステに来るお客様は、肌や体型などに何かしらの悩みを抱えているため、それらの悩みが解決できそうだと思わなければ購入には至りません。そのため、自分の悩みを解決し、理想を実現するための手段だと思ってもらえるメニュー名にすることが重要になります。

施術の内容・違いがわかる

施術の内容や違いがわかりやすいメニュー名は、お客様が悩む時間が短くなり、予約につながりやすくなります。たとえば、次のようなメニューでは情報が足りず、どのメニューを選べば良いかわからないでしょう。

  • ベーシック美肌コース 9,000円
  • スペシャル美肌コース 12,000円

それぞれの施術内容、違いがわからなければ「とりあえず安い方を選ぶ」「問い合わせるのは面倒だから他のサロンにする」といったことになりかねません。似たようなメニューがある場合には、時間や施術の概要、期待できる効果の違いなどを記載しておくのがおすすめです。

長くしすぎない

メニュー名は、魅力的でありながらも「わかりやすい」ことが重要です。ネーミングにこだわるあまり、情報を盛り込みすぎると、結局なにも伝わらない可能性があるので気をつけてください。

たとえば、「潤いみなぎる肌に(ベネフィット)+〇〇トリートメント(施術内容)60分10,000円」のように、シンプルで伝わるネーミングを心掛けるとよいでしょう。Webサイトやメニュー表など、メニューの一覧を記載する場合はベネフィットや説明を分けて記載するのも効果的です。

特別なメニューはしっかりアピール

特別なメニューは、「1日〇名様限定」「期間限定スペシャルコース」などのキーワードを使って、しっかりアピールすることが大切です。今日を逃したら受けられないかも…と思ってもらうことで、メニューの中から選ばれやすくなります。

いつでも使えると行動に移せないことがあるので、クーポンの配布では期間を定め、「〇日まで」と期限をアピールすることも重要です。

【注意】エステのNGなメニュー名


ここでは、エステサロンの売上に影響するNGなメニュー名を解説しています。現在のメニューと照らし合わせ、該当している場合は見直す必要があるでしょう。

工夫がない

シンプルなネーミングのエステメニューは悪くありませんが、次のように工夫がない場合はお客様が選びにくくなってしまいます。

  • フェイシャル 30分3000円~
  • ボディ 60分10,000円~

これではどのような施術内容かわからず、サロンに問い合わせたりSNSで調べたりといった手間をお客様にかけさせてしまうでしょう。コース内容を知っている既存顧客に対してはシンプルでもよいですが、サロン選びの段階のお客様には不親切と映りかねません。

誤解させる表現

お客様に具体的なイメージをしてもらうことは大切ですが、誤解を与える表現にならないよう気をつける必要があります。たとえば、「1回でウエスト-10cm」「シミ・ニキビ跡が消える」のように、確実に効果が得られるかのような表現は、景品表示法や薬機法などに触れる可能性があるため注意してください。

また、複数回のコースにも関わらず、一度きりの施術と勘違いさせるような表現もお客様の不利益になるため認められません。このような表現は、お客様からの信頼を失うだけでなく、法的なペナルティが課せられることもあります。

専門用語だらけ

エレクトロポレーション、IPL、エンダモロジー、インディバなど、エステサロンからすれば普通の言葉でも、お客様にとっては専門用語です。とくに、初めてエステに行くというような方は、これらの用語が並んでいるだけで「よくわからない」「めんどくさい」と思うかもしれません。

エステに行くハードルを必要以上に高くしないよう、なるべく専門用語は使わないようにしましょう。ただし、エステに行き慣れている人をターゲットにする場合は、技術やマシン名をアピールする方が効果的なケースもあるため、ターゲットに合わせて使い分けることが大切です。

エステメニューはネーミング以外も意識する


選ばれるエステメニューを作るためには、ネーミングだけでなく、価格設定や他店との差別化なども意識する必要があります。

適切な価格設定

価格は、お客様がメニューを選ぶ基準の一つになるため、ターゲット層に合わせた価格設定が重要です。周辺サロンの価格を調査し相場を意識することも大切ですが、それ以上に大切なのが「サービスの質とかけ離れすぎない価格」です。

しっかりとサービスに見合った価格設定を行うほか、売上目標と必要経費の目安を把握し、健全な経営ができるように料金を決めましょう。宣伝費用に大きく経費をかけられない場合は、割引メニューで集客を行い、信頼を得てから高額メニューの契約につなげるといった工夫が必要です。

オリジナリティ

オリジナリティをアピールすることは、他店との差別化を図るうえで重要なポイントになります。独自配合のハーブトリートメントや、近隣のサロンでは受けられない施術など、自社サロンの売りになるメニューを用意しましょう。

ターゲットのニーズに合ったオリジナルメニューをつくり、的確に訴求することで、集客率を高めることが可能です。

メニューの数を増やしすぎない

さまざまなお客様に対応するためには、多くのメニューが必要だと思うかもしれませんが、あまりに数が多いと選べなくなってしまいます。またサロンとしても、広く浅くといった状態ではメニューに一貫性がなくなり、サービスの質が低下するリスクもあります。

高品質のサービスを厳選して提供することで、お客様の満足度が高まり、リピート率の向上につながるでしょう。

エステメニューはわかりやすいネーミングでお客様にアピール

エステメニューのネーミングは、わかりやすさが重要です。あまりにシンプルではお客様の欲しい情報が足りませんし、専門用語の並ぶ長いネーミングでは余計なストレスを与えてしまいます。

メニュー名は、端的でわかりやすく、お客様が「自分に必要なのはコレ」と一目で判断できるネーミングを心掛けましょう。