近年、どんどん需要が高まっているセルフエステサロン。エステサロンで導入されている業務用のエステマシンをリーズナブルな価格で利用できるということで、人気を集めています。

今回はセルフエステサロンの開業を検討している方のために、セルフエステサロンのメリットやデメリットや、必要な準備について解説していきます。

セルフエステサロンとは?

プロのエステティシャンが施術を行う従来のエステサロンとは違い、セルフエステサロンではお客様自身がマシンを使い、一人で施術を行います。

家庭用のエステマシンも普及率が高まっていますが、サロン専用機器に比べると、パワーが抑えられているため効果を感じにくい場合もあります。業務用の高性能なエステマシンをリーズナブルな価格で利用できるという点が、セルフエステサロンの人気が高まっている最大の理由だと言えます。

ただし、自分自身でマシンを扱うからこそ生じるデメリットもあります。特にマシンの操作を難しく感じるお客様も多いため、誰でも迷うことなく利用できるシステムを構築する必要があります。

セルフエステサロンの種類は?

セルフエステサロンのサービスには以下のような種類があります。

  • 痩身エステ
  • 脱毛
  • フェイシャル

痩身エステ

痩身エステは健康的にダイエットすることを目的に行うサービスです。

  • 全身を引き締める
  • 脂肪細胞を体外に排出する
  • 新陳代謝を向上させる

マシンの性能によって、このように様々な効果を得ることができます。特定の部位に集中的に使用することで部分痩せが可能という点も、痩身エステのメリットだと言えるでしょう。

脱毛

身体中のムダ毛をなくす、あるいは薄くできる脱毛も、セルフエステサロンでは人気のメニューです。女性はもちろん、毎日のヒゲ剃りに悩まされる男性からのニーズも高いため、ターゲットとする顧客層を広く捉えることができます。脱毛機は操作もそこまで複雑ではないため、専門知識がない人でも、比較的容易に扱うことができます。

フェイシャル

フェイシャル対応のセルフエステも多くの人に利用されています。マシンの取り扱いには十分な注意が必要ですが、フェイシャルは自分自身でもマシンを当てやすいという特徴があります。高周波エステのようなシミやシワ、たるみにアプローチして、美しい肌のハリを取り戻すメニューなどが特に人気が高いです。

セルフエステサロンを開業するメリット・デメリット

まずは、メリットとデメリットについてそれぞれ確認していきましょう。

セルフエステサロンを開業するメリット

人件費を抑えられる

通常のエステサロンとは違い、セルフエステサロンではエステティシャンを雇用する必要がありません。受付スタッフや清掃スタッフを雇う場合はありますが、それを踏まえても人件費を大幅に抑えることができます。

経験や技術が必要ない

通常、エステティシャンやサロンオーナーにはある程度の経験や技術が求められますが、お客様自身が施術を行うセルフエステサロンでは必要ありません。ただ、施術を行わないというだけで、サロン経営や備品の選定、お客様への説明などにあたり、最低限の知識は身に付けておく必要があります。

差別化しやすい

数年前に比べると人気が高まっているセルフエステサロンですが、まだまだ認知度が高いわけではありません。そのため、近隣に通常のエステサロンがある場合でも差別化しやすく、集客しやすいという特徴があります。

感染リスクが低い

新型コロナウイルスの流行によって重要視されるようになった感染対策。特にスタッフとお客様が密着するエステサロンでは適切な対応が求められますが、セルフエステサロンならその心配も少ないです。定期的に清掃してさえいれば、感染リスクは大幅に抑えることができます。

営業時間を延ばすことができる

通常のエステサロンの場合、スタッフを雇用する都合から営業時間には制限があり、定休日も必要です。一方でセルフエステサロンは、最低限の人数で回転させることができるため、通常のエステサロンに比べて長時間営業しやすいというメリットがあります。時間や曜日に縛られないことで、多くのお客様に利用してもらうことができます。

セルフエステサロンを開業するデメリット

トラブル発生時の対応が難しい

セルフエステサロンを運営するデメリットの一つは、万が一トラブルが発生した時の対応が難しいということです。特に完全無人型のサロンであれば、スタッフが対応するまでに時間がかかってしまいます。

客単価が低い

リーズナブルな価格設定がセルフエステサロンの人気が高まっている大きな理由になっていますが、その分通常のエステサロンと比較すると客単価が低いです。大きな利益を生み出すためには一層集客に注力する必要があります。

セルフエステサロン開業にかかる期間

セルフエステサロンを開業する場合、一般的には以下の流れで準備を進めていきます。予算やサロン規模のような違いはありますが、大まかな流れは通常のエステサロンともあまり差がありません。

  • 経営方針を決める
  • 資金を調達する
  • 立地・物件を決める
  • 工事を行う
  • 備品を導入する
  • 集客方法を決める

準備期間に関しては、最低でも1年以上かけることが望ましいです。途中で計画を変更することも珍しくないため、じっくりと考えつつ、慎重に準備を進めましょう。

セルフエステサロンに常駐スタッフは必要?

現在のセルフエステサロンには、受付スタッフや清掃スタッフがいるサロンと、誰もいないサロンの2パターンがあります。

スタッフがいると、お客様がマシンの操作方法がわからなかった時や、トラブルが発生した際に素早く対応することができます。一方、一人もスタッフがいない完全無人タイプのセルフエステサロンだと、より人件費を抑えることができます。

それぞれメリット・デメリットがありますが、初来店のお客様が大半である開業直後や、利用者が多い昼間のみスタッフを設置するという方法もあります。お客様がスムーズに利用できるように、状況に応じて見極めましょう。

セルフエステサロンの開業資金は?

  • 物件の初期費用
  • 外装・内装の工事費用
  • エステマシンの導入費用
  • その他備品・消耗品
  • 会計・予約システムの導入費用
  • 広告宣伝費用

セルフエステサロンを開業する場合、最低でも上記のようなコストが発生します。物件の立地や規模、エステマシンの導入台数によって金額は大きく変動しますが、総額で500万~1,000万円ほど必要になる場合が多いです。

通常のエステサロンと比較しても高額になるケースが多いですが、人件費を抑えられる分、ランニングコストは安くなる傾向にあります。

セルフエステサロン開業でフランチャイズはおすすめ?

セルフエステサロンを開業する場合は、フランチャイズに加入するという選択肢も考えられます。加入費用や毎月のロイヤリティが発生しますが、フランチャイズならではの知名度を活用することで、スムーズに集客できる可能性が高いです。

また、一部の開業費用を抑えられる点もフランチャイズの大きなメリットです。例えば、ホームページの作成をプロに依頼すると、数十万〜100万円ほどの費用がかかります。

専用アプリがあるとお客様がスムーズに予約することができますが、その点もプロに委託すると200万~300万円という多額のコストが発生します。フランチャイズに加入すれば、既存のシステムを利用させてもらえる場合もあるため、総合的に判断すれば、開発資金を安く抑えられる場合もあります。

安心できるセルフエステサロンを目指そう

セルフエステサロンの開業について詳しく解説いたしましたが、参考にしていただけたでしょうか。初めてエステサロンを開業する場合、準備や資金調達の勝手がわからず、苦労することも多いでしょう。

そのため、スムーズに開業するためには、開業支援の専門家に相談するという選択肢もあります。NBSもサロンオーナー様の開業・運営支援を行っているので、何かお悩みや疑問があれば、お気軽にご相談ください。