• 認知の拡大
  • リピーターの獲得
  • 客単価の向上

エステサロンのオーナーは日々このようなことに頭を悩まされていることでしょう。また、これから独立する方も、経営に関して様々な不安を抱いていますよね。

売上をアップさせるためには様々な施策が考えられますが、その一つが「販促」を活用することです。インターネットが普及した現代では、販促の種類も多様化しているので、本コラムで詳しく解説していきます。

そもそも販促とは?

「販促」とは販売促進の略称であり、文字通りサービスや商品の販売を促進するための施策を指します。一般的にはPOPやポスターといった物理的なアイテムをイメージする方が多いですが、SNSや広告のようなツールや手段も販促に含まれます。

つまり、広義では売上を伸ばすために行うコトや、使用するモノは全て販促の一部だと言えます。

エステサロンの販促で重要な5つのポイント

どのような内容であれ、販促は少なからずエネルギーやコスト、時間を消費します。闇雲に施策を実行しても利益を生むことは難しいでしょう。

そのため、販促の計画を立てる際には以下の5つのポイントを意識してみてください。

  • 自身の強みを明確にする
  • ターゲットを明確にする
  • 目標を明確にする
  • 期間を明確にする
  • 予算を明確にする

自身の強みを明確にする

まずは自身のエステサロンの強みを明確にしましょう。

  • ホスピタリティが充実している
  • スタッフの技術が高い
  • 他店にないメニューを導入している

このように、エステサロンによって打ち出すべき強みがあるはずです。まずはそれを理解し、正確にユーザーに届けることが重要です。

もしこのような強みがない場合は集客に難航する恐れがあります。まずは自身のサロンならではの強みを身に付けるところから始めましょう。

ターゲットを明確にする

次にどのようなユーザーをターゲットとして捉えるのかを明確にします。性別や年齢のような基本項目はもちろん、どのような悩みを抱えているか、どのような理想を持っているかなど、詳細にターゲットの仮説を立てましょう。

また、ターゲット層だけでなく、その数も把握しておきましょう。Web広告のように、一部の販促物はターゲットの人数によってコストが変動するためです。

目標を明確にする

販促を行う際は、ただ施策を講じるだけでなく、事前に明確な目標を立てておきましょう。

ただし、販促内容によってユーザーに求めるリアクションの段階は異なるということに注意する必要があります。例えば、認知度を上げて集客を促すことが目的の販促もあれば、来店数に対して契約率を上げることが目的の販促もあります。

それぞれの内容に対して、以下のように具体的な数値を定めることが理想的です。

  • 新規顧客の数が前年比120%増
  • クロージングの契約率80%以上

このように、具体的な数字を目標として設定することで、販促を行う前に比べて、どれほどの効果があったかを把握する目安になるでしょう。

期間を明確にする

目標と同時に、販促を行う期間も具体的に設定します。販促の内容によっては、すぐに結果が出ないものもあるため、内容を吟味した上で適切な期間を決定しましょう。

進捗状況に応じて、途中で期間を変更する場合もありますが、場合によっては思い切りよく中断することも重要です。ずるずると続けて、時間を浪費しないように注意しましょう。

予算を明確にする

もう一点、特に明確にしておかなければいけない項目が予算です。期間と同様、目標を達成できないからと言って、無駄なコストを投じ続けると、想定以上に大きな損失を被る恐れがあります。

どれだけ緻密に計画を練っても、販促は100%成功するとは限りません。リスクを抑えることは別として、上手くいかなかった時のことも想定しておくべきでしょう。

エステサロンにおける販促方法

エステサロンにおすすめの販促方法を紹介します。以下の方法は特にエステサロンと相性が良いので、積極的に活用を検討してみてください。

  • SNSを活用する
  • Web広告を出稿する
  • キャンペーンを開催する
  • 販促物を活用する

SNSを活用する

エステサロンのようなBtoCのサービス業において、もはやSNSは必須のツールと言っても過言ではありません。

  • Twitter
  • Instagram
  • Facebook
  • TikTok

など、現在は複数のSNSが普及しており、ユーザーに向けて写真や動画を手軽にシェアすることができます。中にはYouTubeで美容に関するノウハウを発信しているエステサロンも珍しくなく、SNSの活用方法も多様化していると言えるでしょう。

Web広告を出稿する

街中で見かける広告は大手のエステサロンばかりですが、インターネット上に表示されるWeb広告であれば、予算が限られている個人サロンでも出稿することが可能です。

コストを投じれば投じるほど期待できる効果は大きくなりますが、エリアやユーザーを限定することで、そこまで多額の予算でなくても、ある程度の集客効果を見込めます。

キャンペーンを開催する

割引や特典のキャンペーンを開催することは、新規顧客を獲得するためにも、リピート率を上げるためにも有効です。魅力的なキャンペーンを考案して、ユーザーが興味を引く工夫を施しましょう。

季節のイベントに合わせたキャンペーンを実施したり、紹介制度を設けることもおすすめです。

販促物を活用する

エステサロンのように実店舗のあるサービスでは、店内に様々な販促物を設置することが可能です。代表的な販促物の例とそれぞれの効果は以下のとおりなので、参考にしてみてください。

  • POP:場所を取らず、サービスを強調できる
  • ポスター/のぼり:存在感があり、お客様の目を引く
  • チラシ/パンフレット:掲載できる情報が多く、サービスについて深く知ってもらえる
  • 日用品/記念品:文房具やカレンダーなどを配布することで、親しみを持ってもらえる

以上のものに共通して大切なことは、オリジナリティがある、かつ目立つデザインにすることなので、プロの業者に制作を依頼するのもおすすめです。

ただし、エステサロンの景観を損なわないように注意する必要があります。内装の雰囲気やサロンのイメージカラーに合わせてデザインしましょう。

覚えておきたい販促の注意点

販促を行う上で覚えておきたい注意点を紹介します。以下の2点を常に念頭に置いておきましょう。

  • 広告表現の規制に注意する
  • 結果の分析を忘れない

広告表現の規制

広告を出稿したり、販促物を使用する際には規制対象になる表現を使用していないかチェックする必要があります。

  • 景品表示法
  • 薬機法
  • 医師法

この3つは美容業界では特に注意が必要で、知らず知らずのうちに違反してしまい、罰則が課せられることも多いです。詳しくはこちらの記事で解説しているので、合わせてご覧ください。

覚えておきたいサロン広告の薬機法!禁止表現と対策まとめ

結果の分析を忘れない

何か施策を実行する際には、さらにその後の施策に活かすためにも、できるだけ細かいデータを取得するのがおすすめです。結果だけを見ただけでは、何が良かったのか、何が悪かったのか判断することは難しいでしょう。

変化があった時には必ず理由があるはずなので、分析によってそれを明らかにすることが重要です。

例えば、Web広告の場合はキーワードやユーザー層で、有効なターゲットに絞り込むことが可能です。また、各キャンペーンの反響や成果を集計していけば、特に効果が高いキャンペーンの傾向が掴めるかもしれません。

PDCAを回して適切な販促を!

解説した通り、販促には様々な種類がありますが、全ての販促が上手くいくわけではありません。いくつもの販促を行ったとしても、目に見えるほどの効果をもたらすのは一部のみです。

そのため、PDCAを素早く回してできるだけ多くの販促を行いましょう。その都度きちんと反省しつつ実行していくことで、販促の精度も上がっていきます。