エステサロンの開業にあたり、融資や補助金の活用を検討する方もいることでしょう。その際、重要になるのが、事業計画書です。

今回のコラムでは、事業計画書の重要性と、書き方のポイントを解説していきます。活用できるテンプレートも紹介しているので、あわせてご覧ください。
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エステサロンの開業における事業計画書の意味


事業計画書は、エステサロン事業を始めるにあたって重要な役割を持ちます。まずは、事業計画書の意味について、理解を深めておきましょう。

計画の可視化

事業計画書は、エステサロンにおける開業から運営までのビジョンを具体的に示すための重要な資料です。以下のような点を明確にして、経営方針を可視化します。

  • サロンのコンセプト
  • ターゲット層
  • サービス内容
  • 収益モデル など

計画が具体的であるほど、開業後の運営がスムーズに進みやすく、戦略的な集客や売上管理が可能になります。また、スタッフの採用や設備投資、メニューの価格設定など、経営の細部まで整理できれば、事前に課題を洗い出してリスクを最小限に抑えられるでしょう。

とくに個人経営の場合、事業計画書があることで目標や方向性がクリアになり、迷いやブレを防ぐことができます。

融資の必要書類

エステサロンを開業する際に、銀行や公的金融機関からの融資を検討するケースは多く、その際には事業計画書が必要です。金融機関では、事業の収益性や返済能力を判断するために、開業資金の使途、売上見込み、経費の詳細などを確認します

そのため事業者には、計画書を具体的に作成し、事業の成長性をアピールすることが求められます。競合分析や集客方法といったマーケティング戦略を示すことで、事業の可能性に説得力を持たせられます。

補助金申請の必要書類

エステサロンの開業では、自治体や国が提供する補助金や助成金を活用できる場合があります。これらの制度を利用する際にも、多くのケースで事業計画書が必要です。

補助金は、事業の社会的な意義や成長性を評価して支給されるため、事業の目的、市場分析、資金の用途などを詳細に記載しなければなりません。とくに、小規模事業者持続化補助金やスタートアップ支援の補助金などは、計画の具体性や実現可能性が審査のポイントになります

事業計画書のテンプレート


事業計画書は一から作成することも可能ですが、効率的に進めるためには、既存のテンプレートを活用するのがおすすめです。ここでは、エステサロンに適した事業計画書のテンプレートを紹介します。

マネーフォワード

マネーフォワードは、起業や会社設立をサポートするために、業種別の事業計画書テンプレートを無料で提供しています。エステサロン向けのテンプレートもあり、コンセプト、ターゲット市場、サービス内容、収支計画など、必要な項目が網羅されています

これにより、初めて事業計画書を作成する方でも、項目に沿って記入するだけで、充実した内容の計画書が作成可能です。
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日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、創業者向けに「創業計画書」のテンプレートを提供しています。また、具体的な書き方や事前に確認しておきたいチェックポイントがわかる「手引書」も利用可能です。この手引書には、融資制度の説明や融資を受けるためにしておくことも記載されているので、初めてでもスムーズに作成できます。
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ビズオーシャン

ビズオーシャンは、ビジネス書類のテンプレートを提供しているサイトで、事業計画書のテンプレートも無料で利用できます。Excel形式でのテンプレートのため、数値管理や計算が容易に行えます。事業計画書だけでも複数のテンプレートがあるため、目的や好みによって選ぶことが可能です。
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【エステサロン向け事業計画書】書き方のポイント


エステサロンの事業計画書は、開業時だけでなく、経営の方向性を見直す際にも役立ちます。実現可能な計画書を作成して、資金調達や安定した経営のために活用できるよう、項目ごとに書き方のポイントを押さえておきましょう。

創業の動機

創業の動機は、エステサロンを開業する理由やビジョンを明確にするための項目です。ただ単に「美容が好きだから」ではなく、次のように、市場のニーズや社会的な背景を交えて記述すると説得力が増します

  • 肌トラブルに悩む人のために、安全で効果的な施術を提供したい
  • 地域密着型のサロンを開業し、地元の方にリラックスできる空間を提供したい

このように、開業の目的やサロンの強みを明確に示しましょう。また、これまでの経験や技術習得の経緯を含めることで、より事業に対する本気度を伝えられます。

経営者の略歴等

この項目では、美容業界での経験、専門資格、過去の実績などを具体的に記載し、この事業を成功させるためのスキルや知識を持っていることを示しましょう。たとえば、次のような具体的な書き方が適しています

  • エステ業界において10年以上の経験があり、大手サロンで店長を務めた
  • AJESTHEやCIDESCOなどの資格を取得し、講師経験もある

また、マネジメント経験がある場合は、それも強みとなるため明記してください。

取扱商品・サービス

エステサロンの事業計画書では、具体的な施術メニューや取扱商品を明確にする必要があります。たとえば、フェイシャルエステや脱毛など、サロンの主要サービスを詳細に記載しましょう。

また、独自の施術方法や特別なスキンケア製品を取り扱う場合は、それらの強みや特徴をアピールして競争力を示すのもおすすめです。このほか、サロン専売の化粧品やホームケア商品の販売計画についても触れれば、売上の多角化を図る意図も伝えられます。

取引関係等

取引関係の項目では、仕入れ先や提携企業との関係を記述します。安定した仕入先がある、信頼できる企業にコンサルティングを依頼している、といったことはビジネスの信用性を高めます

また、今までのお客様からすでに予約を取り付けている場合は、その旨も記載しておきましょう。具体的な制約の見込みは、経営の成功を測る一つの要因になります。

従業員

従業員の人数や役割を明確にすることも、事業計画書には欠かせません。実現可能な計画であることが大切なので、以下のように具体的に記載しましょう。

【例】オーナー兼エステティシャン1名、アシスタント1名、計2名でスタートし、3年後には3名体制に拡大予定

このほか、スタッフの採用条件や教育方針についても触れ、質の高いサービスを維持するための取り組みを説明すると、より説得力が増します。また、スタッフの給与や福利厚生の方針なども記載し、健全な運営計画を示しましょう。

借入状況

借入状況は、金融機関や投資家が、事業のリスクを判断するために重要な要素です。ほかの借入がある場合は、その返済計画も含めて正確に記載しましょう。

たとえば、次のように詳細な資金の流れを示すことで、事業の健全性を証明できます。

  • 開業資金として300万円を銀行から借入済、返済期間は5年
  • 設備投資のために100万円の追加借入を予定 など

このように、借入金の用途を明確にすることで、計画性のある経営を行う意思が伝わります

資金調達

初期投資や運転資金などをどのように調達するのかも、明確に記載しておきましょう。資金調達には、以下の方法が挙げられます。

  • 自己資金
  • 銀行融資
  • 補助金・助成金の活用
  • 親族や知人からの出資 など

とくに、日本政策金融公庫などの融資を利用する場合は、返済計画の詳細を示し、資金繰りに問題がないことを証明しなければなりません。このほか、補助金を活用する場合は、申請予定の補助金名や受給予定時期も記載するとよいでしょう。

事業の見通し

売上予測や集客計画を具体的に記載し、事業の収益性を証明しましょう。たとえば、以下の具体的な数値を盛り込むと、計画の実現可能性が高まります。

【例】初年度の売上目標は月80万円、2年目には新規顧客獲得により月100万円を目指す

このとき、「平均客単価×客数」といった計算式を含めて、説得力をもたせるのも有効です。また、競合分析や市場の成長性を踏まえた差別化戦略、リピーター獲得の施策を記載すれば、より事業の安定性を強調することができるでしょう。

エステサロンの開業準備では事業計画書を忘れずに!

事業計画書は、融資や補助金申請のほか、事業の詳細を可視化するために役立ちます。それぞれの項目を具体的に記載すれば、資金調達を円滑に進めたり、有効な施策を検討したりできます。

とくに、融資や補助金を受ける場合には、事業の安定性をアピールし、信用を得ることが大切です。実現性の高い事業計画書を作成し、開業をスムーズに進めましょう。
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