セルフ脱毛やセルフ痩身など、新しくセルフエステサロンを開業したり、セルフエステメニューを導入する店舗が増加しています。ここ数年のユーザーのニーズにマッチした、優れたビジネスモデルだといえるでしょう。
ただ、セルフエステのネックは専用機器の導入に多額の費用がかかるということ。
今回のコラムではそんなお悩みを解決する補助金・助成金について解説していくので、興味があればぜひ参考としてご覧ください。
※本コラム作成時点での情報です。補助金・助成金の正確な情報は各制度の運営機関にお問い合わせください。
もくじ
セルフエステ導入で補助金・助成金は使える?
1台あたり数百万円と、セルフエステマシンは非常に高価です。新しくセルフエステサロンを開業するのであれば、マシンの購入費用に加えて、物件取得費や内装工事費、その他の備品代など、様々なコストがかかります。
全ての費用を自分自身で用意するのは決して簡単ではありませんが、実はそのようなセルフエステサロンの開業、セルフエステメニューの導入に使用できる補助金・助成金制度はたくさんあります。
上手く活用することで、上記のような初期費用を大きく抑えることも可能なので、積極的に申請を検討するようにしましょう。
セルフエステ導入で活用できる補助金・助成金
早速、セルフエステの導入時に活用できる補助金や助成金を紹介します。
- 事業再構築補助金
- IT導入補助金
- 小規模事業者持続化補助金
- ものづくり補助金
- キャリアアップ助成金
※時期によって一時的に募集が停止している、あるいは制度が終了している可能性があります。
事業再構築補助金
1つ目に紹介するのは事業再構築補助金です。名前の通り、新規開業ではなく、既存事業の再構築や拡大を目的とした制度となっています。
セルフエステメニューを導入する際も適用される可能性が高く、以下のような費用が補助の対象となります。
- 機器・備品の購入費
- 建物の建築・改修費
- 広告宣伝費
上記のほか、様々な費用が対象となるのがこの補助金の特徴です。他の制度と比較しても、非常に活用しやすい点が魅力だといえるでしょう。
IT導入補助金
ITツールの導入費用に対して給付金を受け取ることができるのがIT導入補助金です。
ITとセルフエステはあまり関係なさそうに思えるかもしれませんが、この制度でいうITツールには電子システムの導入費や、公式HPの制作費も含まれます。
セルフエステマシン自体は対象になりにくいですが、上記のように、セルフエステサロンの開業には他にも様々なコストがかかります。その中にはIT導入補助金の対象になるものも多いため、おすすめの制度の1つです。
小規模事業者持続化補助金
従業員数が特定の数を下回っている、小規模事業者を対象にした補助金です。業種は幅広く、セルフエステサロンも対象に含まれます。
基本的には既存の事業者のための制度ではありますが、開業したばかりの事業でも採択されることがあります。そのため、これから開業を予定する方でも、店舗をオープンし、その後発生する経費を補助金の対象として申請することが可能です。
セルフエステマシンの購入費用も対象になる点が大きな魅力です。
ものづくり補助金
「ものづくり」と聞くと、少し抽象的でどのような経費が対象となるかイメージしにくいですが、こちらもセルフエステマシンの購入費用が補助の対象になる制度です。
もともとの制度の目的が新たな商品やサービスの開発支援であるため、内容によっては新メニューの導入や自社商品の製造など、幅広い費用が対象に入る可能性があります。
数ある中でも給付金の金額が大きい補助金制度ですが、その分採択率も低くなっています。
キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金は主に従業員の賃金や待遇面の改善を目的とする助成金制度です。
従業員といっても、具体的に対象となるのはアルバイトや契約社員などの非正規雇用労働者で、そのような従業員を正社員雇用する際に助成金が発生します。
また、正社員でなくても、賃金の引き上げを始めとした待遇の改善にかかる費用もサポートしてもらえる可能性があるため、従業員を雇用している方、検討している方にはぜひチェックしていただきたい制度です。
補助金と助成金の違い
ちなみに補助金と助成金は同じような制度と捉えている方も多いですが、実は知っておかなければいけない違いがいくつかあります。それぞれの概要と一緒に把握しておきましょう。
補助金の概要
補助金は各地域の自治体や経済産業省が管理する制度ですが、最大の特徴は要件を全て満たした上で申請したとしても、絶対に採択されるとは限らないということです。
というのも、補助金は制度ごとにあらかじめ採択枠が定められているため、もし申請した事業者がその枠数を超過していた場合、審査が入ることになります。
補助金額が高い、対象となる経費が幅広いといった制度ほど競争率が高く、せっかく申請しても無駄になってしまう可能性があります。
助成金の概要
助成金は厚生労働省が管理する制度で、補助金との最大の違いは、要件さえ満たせば必ず給付を受けられるということです。そのため、きちんと申請しさえすれば、審査で落とされるようなこともありません。
ただ、補助金と比較して助成金は種類が少ないです。
時期によっては活用できる助成金が全くない可能性もあり得るということを理解しておきましょう。
セルフエステ導入で補助金・助成金を活用する際の注意点
最後に補助金や助成金を活用する際の注意点をお伝えします。いくつかありますが、どれも大切なので漏れのないようにチェックしておきましょう。
- 併用できない制度がある
- 購入前に受諾される必要がある
- すぐにお金がもらえるわけではない
併用できない制度がある
紹介したように、補助金も助成金も複数の種類があります。対象となる経費や給付金額は異なりますが、たくさんの制度を活用すればそれだけ負担も軽減できますよね。
しかし、中には他の制度と併用できない補助金・助成金もあります。誤って申請してしまわないように、各制度の注意事項は念入りに読んでおきましょう。
また、一度採択された制度に再度申し込むことも基本的にはできないので、同様に注意が必要です。
購入前に受諾される必要がある
2点目は補助金・助成金として申請する備品などは、事前に申請し、受諾される必要があるということです。つまり、先に購入してしまった備品に対して補助金・助成金を申し込むことはできません。
受諾にも時間がかかるため、スケジュール通りに開業するためには余裕を持って申請しておくことが重要です。
すぐにお金がもらえるわけではない
補助金・助成金は事前申請制であるだけでなく、すぐにお金がもらえるわけではないという点にも注意が必要です。実際に給付金を受け取るまでには、以下の流れを経ることになります。
- 補助金・助成金に申請
- 採択の決定
- 備品などを購入
- 報告書を提出
- 給付金額の確定
- 給付金の受け取り
このような仕組み上、1台数百万円するセルフエステマシンも、購入する際は一旦自費で負担しなくてはいけません。受け取った給付金を、事前に申請したものと異なるものに使用することもできないので、注意してください。
補助金・助成金は商工会議所に問い合わせよう
セルフエステサロンの開業やセルフエステメニューの導入に使用できる補助金や助成金について解説いたしました。
文中でおすすめの制度をいくつか紹介しましたが、これらはあくまで一部です。給付金額が小さいものも含めると、もっと多種多様な制度があります。
そのため、まずは所属地域の商工会議所に問い合わせてみることをおすすめいたします。大まかにでも、サービス内容や購入を検討している備品などを伝えれば、適切な制度を教えてもらえるでしょう。